富士通は8月25日、豊島区のシステム共通基盤を構築すると発表した。豊島区は基幹システムのオープン化を進めるなかで、各業務システムが共通して利用するシステム共通基盤を新たに導入することを決めた。同基盤は2011年1月から富士通のデータセンターで本格稼働する。
システム共通基盤は、基幹システムのオープン化に伴う運用管理の複雑化を解消するために導入される。富士通によれば、2台の富士通のミッションクリティカル向けIAサーバ「PRIMEQUEST 1400S」と、ヴイエムウェアの仮想化基盤「VMware vSphere 4」が採用されたという。同基盤の運用は富士通のデータセンターにアウトソーシングされるが、基幹システムは庁舎内で運用される。
同基盤は、データ連携を行う「連携基盤」、共通利用するデータを管理する「共通情報管理システム」、外字の標準化と一元管理を行う「共通外字システム」、資料作成を支援する「共通EUCシステム」、業務システムのシステムインフラとジョブ運用を一元管理する「統合運用管理システム」の、5つのシステムで構成されている。
豊島区では、システム共通基盤の稼働後の評価に基づき、クラウドコンピューティングとしての活用を検討する考えだ。
富士通のPRIMEシリーズは、ミッションクリティカルシステムの代名詞ともいえる東京証券取引所の株式売買システム「arrowhead」でも採用されている。