あなたの周りにもいる「イタい人」の10のパターン - (page 2)

富永恭子(ロビンソン)

2010-10-12 09:00

#4:キレて他人に八つ当たりする

 八つ当たりは、一種の「弱いものイジメ」。つまり、力の強い方から弱い方に落ちてくる。しかも、ことの発端となった人には、その意識がなかったりする。人によっては、これを「鍛え」にすり替える人もいるが、八つ当たりはやはりイジメでしかない。

 こういう感情は、怒りに変貌しやすい。怒りは、それを発散させる対象を必要とする。そこで、上から落ちてきた八つ当たりを、今度は自分が「鍛え」と称して同じように下に落としていく。そんなとき、本人は気付いていないが、その口調は自分に八つ当たりしてきた人のそれに似ているものだ。

 こんな仕事場には、たいてい良くない緊張感が漂っている。そんな中でも業績が良ければ、まだ踏ん張れるが、結果が伴わなければ、当然、モチベーションも下がり、下からの不満がやがて爆発することになる。

 私見ではあるが、八つ当たりの致命的な欠点は、そこに「知性」と「徳性」が欠けることだ。そんな自分の姿を一歩引いて見つめることで、非生産的なイジメの連鎖を断ち切りたいものである。

#5:やたらと自分の正当性を主張する

 人が何かの正当性をむやみに主張するときには、意外にも本人が、自分の主張にあまり確信を持っていないことが多いようだ。また立場上、どうしても相手を納得させなければならないときにも、この正当化が顔を出す。その場合は、自分が決めたことは間違っていないと自身に言い聞かせ、それを体現しているともいえる。

 たとえば、一度みんなの合意を得たことなのに、上長会議が終わったとたん、戻ってきた上司に方向転換を通達されたりすることがある。当然、メンバーは納得がいかない。実は上司本人も納得してはいない。しかし、立場上、やってもらわないと困るので、同意を得なければならない。こんなときは、自分の自信がない部分に触れて欲しくないので、こじつけでも、新しい決定が間違っていない理由を挙げ連ねていくことになる。

 この自分を正当化する心理的な働きを「合理化」というが、そこには、必ず動機や背景や意味がある。やたらと正当性を主張する前に、自分の心の動きが何に端を発しているのか考えてみると、人間関係を損なわず、円滑に相手を納得させる説明もできるのではないだろうか。

#6:何も自分で決めない

 世の中、「思いやり」も「遠慮」も大事だが、それに「余計な」がつくとややこしい。一見、謙虚に思えることが物事を進まなくする原因にもなる。そういう人の話は、いつも周囲をぐるぐる回るばかりでなかなか核心に至らず、結論がでない。結局、振り出しに戻ってしまう。

 つまり、自分が責任を負うような重要な決断は、できるだけ避けたいという「責任回避」の気持ちが、話の散らかりやはぐらかしとなって現れてくるのだ。その根底には、自分が主張したことは、必ず成功させなければならないとか、間違いは許されないというプレッシャーがある。しかも、このプレッシャーに押されて、言いたいことを言えない欲求不満も同時に感じているため、周囲がイライラする以上に本人はもっと悶々としている。

 自分の考えに対して、相手に同意してもらいたいのであれば、その周囲をウロウロするのではなく、核心を正確に伝えるべきだし、人間関係を円滑にしたいのであれば、相手に意見を求める、もしくは判断を委ねるべきだ。必要なのは「配慮」であって「遠慮」ではない。

#7:何かにつけて理屈をこねる

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