富士通は10月14日、大和ハウス工業と共同で同社グループの会計システムを刷新したことを発表した。同システムは富士通のクラウドサービスとして提供され、大和ハウスグループの共通会計基盤として、8月よりグループ24社において運用が開始されたという。
大和ハウス工業では、将来に向けた新規ビジネスの創出に継続的に取り組んでおり、さらなる企業競争力強化に向け、業務の繁忙期に随時増強してきた会計システムのインフラ増強に伴う膨大なコストや、繁忙期後のシステム稼働率の低下などの課題解決を検討していたという。
これに対して両社は共同で、新システムを富士通のデータセンター内にUnixサーバ 「SPARC Enterprise」を中核とするプライベートクラウド環境として構築し、ミッションクリティカルな会計システムの基盤として整備した。これにより、大和ハウス工業は、業務状況やビジネス拡張に合わせて、必要な時に必要な分だけ、インフラを従量課金型で利用することが可能になるため、ITコストを最小限に抑えられるとしている。SPARC Enterpriseを中核とすることで、高い信頼性を担保しながらクラウドの利便性を追求したという。
大和ハウス工業では今後、2013年4月をめどに、同社グループの基幹業務にSAPのERPソリューション導入し、グループ共通の会計および人事基盤と経営情報基盤を同クラウド環境上に構築する予定という。これにより、環境変化に柔軟に対応できるシステム基盤を確立し、さらなるIT投資の効率化に取り組んでいくとしている。