一義的には、/System/Library/Frameworks以下にある「JavaVM.framework」がなくなり、その内部のシンボリックリンクである/usr/bin/javaなどのコマンドが消える。Java Preferences.appなどのGUIツールもなくなるだろう。二義的には、代替のJavaランタイムが提供されないかぎり、それらに依存するJavaアプレットが動作しなくなる。
しかし、Macユーザーの多くはそれほど影響を受けないものと考えられる。
現在のJavaを利用した開発は、かつてのアプレット上での実行を前提としたクライアントサイド重視から、JavaサーブレットやJSPといったサーバサイド重視のスタイルに移行している。しかも、それらが利用されるのは主に企業であり、非ビジネス方面に強いMacプラットフォームへの影響は限定的だ。
JDKがオープンソース化され、Apple独自の「Cocoa-Javaブリッジ」も廃止された現在、結果としてAppleが自らの手でJavaランタイムをメンテナンスする必要性は低い。かつてMicrosoftがJavaランタイムの同梱を停止したが大きな混乱はなかったときのように、Mac OS X用Java環境はほかのベンダー(Oracle?)によってサポートされる方向へ進むものと考えられる。