ビデオ、ゲーム、ビジネスアプリ--Flash技術が進めるマルチスクリーンへの対応

柴田克己(編集部)

2010-10-26 20:08

(レポート前半はこちら

 Los Angeles Convention Centerで開催中の「Adobe MAX 2010(MAX 2010)」。初日基調講演後半では、Adobe Systems(Adobe)のCTOであるKevin Lynch氏が「マルチスクリーンの革命」をテーマに、ビデオ配信、エンタープライズアプリケーション、ゲームにおけるFlash技術の対応と進化について披露した。

スマートフォン、タブレット、テレビで共通の映像体験を提供

 ネットでのビデオストリーミングの世界においても、Flashの技術は、ひとつの標準といってよい地位を確立してきた。この分野においても、「マルチスクリーン」に対応すべく、アドビはMAX 2010において、PC、スマートフォン、タブレット機器、テレビなどの幅広いデバイスに対応するランタイム「Adobe AIR 2.5」を発表した。

 Lynch氏は、リリースされたばかりのGoogle TVを操作しながら、FlashによるフルHDのビデオコンテンツを家庭のテレビディスプレイで楽しめることを示すと同時に、こうしたコンテンツがAIR 2.5を搭載したスマートフォンやタブレットでも同様に楽しめる点を指摘。あわせて、「AIR for TV」として、Samsungがテレビメーカーとして初めて、自社製テレビの製品ラインにAIR 2.5を採用したことを発表した。最新版のAIR 2.5を採用した製品は、前述のSamsungをはじめ、Acer、HTC、Motorola、Research In Motion(RIM)などのデバイスメーカーから、2010年後半から2011年初旬にかけて順次リリースされるという。

 こうしたさまざまなデバイスに対応するため、次期Flash Media Serverでは、コンテンツ配信者向けの機能を強化する予定だ。1つのビデオから各種フォーマットへと自動変換する機能や、サーバ負荷を下げるため、クライアント間でPtoPでコンテンツを配信する機能などを追加するという。

  • AIR 2.5を採用するハードベンダーも多数発表。テレビ、PC、スマートフォン、タブレットで同様の動画配信を受けられる

  • 次期Flash Media Serverでは、1つのソースコンテンツを各種デバイス向けのフォーマットへとオンザフライで変換できるという

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]