NECは11月4日、独SAPとクラウドサービス事業で協業すると発表した。SAPのERPパッケージソフト「SAP ERP」の機能を、NECのデータセンターを通じてクラウドサービス形式でユーザー企業に提供する。
NECは、今回の協業によってSAPのクラウドサービスにおける最初のパートナーになるという。同時に、SAPによるデータセンターの認定制度である「SAP Cloud Services-Certified」を、日本のベンダーとして初めて取得している。
NECでは、日本国内に加え海外主要地域に展開しようとしているクラウド指向データセンター(CODC)における、企業等の基幹領域のアプリケーションソフトウェアとしてSAP ERPを採用。同ソフトの機能をクラウドサービスとして月額利用料方式でユーザー企業に提供する。まずは、日系企業の各拠点に対してグローバルでの提供を開始するという。対象は経理領域からスタートし、販売、購買等の領域にも順次拡大していく計画だ。
今回の協業を契機に、今後NECはSAP ERPを基幹システムのクラウドサービスの中核メニューに位置づける。またSAPは、NECのCODCをSAPソリューションのクラウドサービスの提供基盤と認定することで、企業等の基幹システム領域における新たな選択肢をユーザーに提供していくという。