SAPジャパンは11月30日、統合アプリケーションプラットフォームの最新版である「SAP NetWeaver 7.3」を同日から提供することを発表した。
SAP NetWeaverは、これまでの一般的なミドルウェアの枠組みを越え、アプリケーション、情報、人と連携するため、ユーザーや取引先は、オンプレミス、オンデマンド、オンデバイスでアプリケーションを容易に構築できまるという。さらに、プロセス統合、ビジネスプロセス管理、ID管理、マスタデータ管理などライフサイクル管理の分野で主要な機能との連携をサポートするとしている。
最新版では、サービス指向アーキテクチャ(SOA)ベースのビジネスプロセス統合管理を実現する「SAP NetWeaver Process Integration」、SOAベースのアプリケーション開発環境である「SAP NetWeaver Composition Environment」、データウェアハウス機能を統合したビジネスインテリジェンスプラットフォームである「SAP NetWeaver Business Warehouse」、企業に散在する情報を統合したポータルサイトを構築する「SAP NetWeaver Enterprise Portal」、エンタープライズモビリティのテクノロジプラットフォームとなる「SAP NetWeaver Mobile」が提供される。
また、新たなビジネスアプリケーションの作成、モバイルアプリケーションの開発、そしてデータとプロセスの統合のために、プラットフォームのコンポーネントに機能強化が図られた。これにより、インメモリコンピューティング、クラウドコンピューティング、モビリティなどの分野でSAPとパートナーおよびユーザーのエコシステム全体を支援するとしている。
SAP NetWeaver 7.3では、すべてのSAP NetWeaverの利用方法を統一したメンテナンスサイクルによる同じリリースレベルで提供。最新のJEE5プラットフォームに統一され、同一アプリケーションサーバ上でのSAP NetWeaver Enterprise PortalやSAP NetWeaver Composition Environmentの展開が可能になるなど、システムランドスケープの簡素化によるTCOの削減が可能になるという。また、安定したSAP ERPやBusiness Suiteなどのコアアプリケーションに対して影響のない適用、Java EE5認証、JMS PubおよびSub機能などJavaサポートの大幅な強化を実施。WS Policy 1.2、SOAP 1.2、WS Trust 1.3、Java SE 6、JSR 168および286、WSRP 1.0、SAML 1.0および2.0などの規格サポートの強化も行ったという。