富士通とオラクル、新SPARC搭載の基幹サーバ発表--「今後も共同で投資続ける」

柴田克己(編集部) 2010年12月03日 10時57分

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 富士通と米Oracleは12月2日、プロセッサとして「SPARC64 VII+」を搭載したハイエンドUnixサーバ「SPARC Enterprise Mシリーズ」を発表した。

 Mシリーズでは、OSとして、Oracle Solarisをサポート。最大クロック周波数3.0GHz、L2キャッシュメモリを12Mバイト搭載するSPARC64 VII+を、エントリクラスの「M3000」では1基、ハイエンドの「M9000」では64基まで搭載できる。富士通がメインフレームで培った技術を採用することによる高信頼性、可用性、保守性により、ミッションクリティカルなシステムとして求められる要件を備えるとする。また、旧世代のSPARC64 VI以降のプロセッサとの混在利用が可能となっており、顧客の投資保護も考慮しているという。

佐相秀幸氏 富士通、執行役員副社長の佐相秀幸氏

 発表会には、富士通の執行役員副社長である佐相秀幸氏とともに、日本オラクルの代表執行役社長兼最高経営責任者の遠藤隆雄氏も出席し、サン・マイクロシステムズの買収後もオラクルと富士通が共同でSPARCアーキテクチャへの投資を続け、製品を供給していくことを表明した。

 佐相氏は、富士通のプロダクト戦略として、自社技術の強みをベースとしてフル製品スタックを提供すること、グローバルプレーヤーとのアライアンスによってさまざまな顧客ニーズに対応することを挙げ、「サーバ製品はフル製品スタックの中核となるもの。ユーザーセントリックなICTの実現と、グローバルビジネスの拡大、強化に向け、今後も技術開発にこだわり、Unixサーバを開発していく」とした。

 また、日本オラクルの遠藤氏は、「富士通とは約20年にわたる良好なパートナーシップを維持している。SPARCとSolarisの融合がサーバ業界の最先端をいっているものと自負しており、この組み合わせによる今後のビジネスの拡大に期待している。SPARC Enterpriseは、富士通とオラクルの関係の象徴となる製品。日本の技術と米国の技術の組み合わせにより、世界を席巻するにふさわしい製品だと考えている」とコメント。合わせて、Oracle CorporationのエグゼクティブバイスプレジデントであるJohn Fowler氏もビデオで「今後もよりエキサイティングで革新的なSPARC製品を富士通と一緒に提供していきたい」とコメントを寄せ、Sun買収後も両社のパートナーシップが維持されるとのメッセージを強く打ち出した。

遠藤隆雄氏 日本オラクル、代表執行役社長の遠藤隆雄氏

 今回発表されたSPARC Enterprise Mシリーズは、富士通とOracleが共にグローバルで販売を行っていく。従来のSPARC Enterpriseは、富士通、Sunのそれぞれのブランドで独自の筐体を採用していたが、今回のMシリーズでは、新たに富士通とOracle、さらにSunのロゴを配した共通デザインの筐体をグローバルで統一して提供していくという。これも、両社の協力関係が今後も継続されることを示すメッセージだ。

 合わせて、SPARC Enterpriseと「Oracle Database」との組み合わせによるシステム性能の高さも訴求していく。富士通、エンタプライズサーバ事業本部長の野田敬人氏によれば、Oracle Database 11gの持つ「Oracle Database Smart Flash Cache」機能とSSDの組み合わせにより、HDDと比較してリードアクセスが約100倍、ライトアクセスが約10倍高速化されるという。両社共同の検証では、従来製品と比較して、スループットで約3倍、レスポンスタイムで10分の1の高速化が実現できているとする。

 SPARC Enterpriseの価格は、2CPU、8GバイトメモリのM4000が684万円より。2CPU、16GバイトメモリのM5000が1163万円より。2CPU、32GバイトメモリのM8000が4613万6000円より。4CPU、32GバイトメモリのM9000が1億1093万6000円より。富士通では国内で年間4000台、海外では年間約3000台の販売を目指す。

  • SPARC Enterprise Mシリーズの発表には、富士通の佐相副社長、日本オラクルの遠藤社長が出席し、今後も両社の協力体制を強めていくとした

  • 新しいSPARC Enterprise Mシリーズでは、富士通、オラクル、サンのロゴが入った筐体がグローバルで提供される

  • SPARC EnterpriseとOracle Databaseの組み合わせによるシステム性能の高さも訴求していく

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