NEC、テレプレゼンス製品「UNIVERGE VC3000」販売--社内運用実績を製品化

富永恭子(ロビンソン)

2010-12-16 21:08

 NECは12月16日、テレプレゼンス製品「UNIVERGE VC3000」シリーズの販売を開始したと発表した。テレプレゼンスの開始や終了などを操作する中央制御システム、音声・映像データを符号(復号)・圧縮し、双方向でデータを送受信する映像・音声コーデック装置をはじめ、ディスプレイ、高精細(HD)カメラ、マイク、スピーカーなどをパッケージ製品として一括で提供する。

 映像・音声コーデック装置には、多地点HDテレビ会議システム「NC1000-MV」を使用。大画面タッチパネル式IP電話機「UNIVERGE IP Phone DT750」を操作端末にすることで、直感的に操作できるという。今後、操作端末のラインアップは順次拡大される予定だ。会議映像用の2画面と資料共有用の1画面、計3画面で、資料共有機能を標準搭載し、共有資料の見やすさと、参加者の視線をあわせた臨場感も実現できるという。

 UNIVERGE VC3000を採用することで、ユーザーは短期間、低コストで容易にテレプレゼンスを導入可能という。NGN回線を使用するため、高速で高品質、コストパフォーマンスに優れたテレプレゼンスを実現できるとしている。これにより、業務効率の向上、コストや環境負荷の低減、企業間コラボレーションの促進なども可能になるという。

 同製品は、NECの玉川事業場で12月に刷新した「NECイノベーションワールド(旧NECブロードバンドソリューションセンター)」などに導入しており、社内での実践を通じて蓄積したノウハウをもとに製品化したという。

 1拠点単位での追加パッケージも提供する。書画カメラ機能もオプションとして用意されており、紙資料なども共有可能だという。UNIVERGE VC3000シリーズの希望小売税別価格は標準パッケージで3700万円から。追加パッケージは1650万円から、書画カメラは個別見積もりとなる。2011年2月から出荷する。

 NECは、UNIVERGE VC3000を用いた「UNIVERGE UC会議ソリューション」を販売パートナーと連携して国内大手企業や中堅企業などに拡販し、今後3年間で合計500パッケージの販売を目指す。9月にNECが発表したオフィス向けクラウドサービス「UNIVERGE Live」と連携し、より便利なテレプレゼンス機能を提供する予定としている。

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