日本MSなど3社、デスクトップ仮想化で協業--検証プログラムなどを提供

富永恭子(ロビンソン)

2011-02-22 21:31

 新日鉄ソリューションズ、シトリックス・システムズ・ジャパン(シトリックス)、日本マイクロソフトの3社は2月22日、大規模ミッションクリティカルデスクトップ仮想化インフラストラクチャ(Virtual Desktop Infrastructure:VDI)分野で協業することを発表した。デスクトップ仮想化の試験環境と導入、構築・運用などを支援するソリューションを3月から順次共同で提供するとしている。

 企業のクライアントPC環境が「Windows 7」へ移行する中での課題となる、情報漏えいやセキュリティパッチ適用などのリスク対策、運用管理コストの削減などに対応するサービスだという。具体的には、「VDI検証プログラム」と「導入コンサルティングサービス」「構築・運用サービス」が提供される。

 VDI検証プログラムは、新日鉄ソリューションズのシステム研究開発センター内に構築した大規模検証環境でシトリックスのデスクトップ仮想化ソフト「Citrix XenDesktop」と仮想化基盤「Windows Server 2008 R2 Hyper-V」とシステム管理ソフト「System Center」をベースとしたVDIソリューションに、新日鉄ソリューションズのクラウド技術(仮想化・運用自動化)を組み合わせたサービス。4月から提供するという。

 導入コンサルティングサービスと構築・運用サービスは、3月から新日鉄ソリューションズが順次提供していくとしている。3社が共同で検証し、蓄積してきた大規模仮想化データセンターのインフラ構築と運用のノウハウを、今回のデスクトップ仮想化技術に適用することで、ユーザー企業に安定したVDIを提供するという。新日鉄ソリューションズでは、シトリックスと日本マイクロソフトから技術協力を受け、自社内に仮想化デスクトップを順次展開、実運用でのノウハウを蓄積し、サービスへ反映していくとしている。

 ユーザー企業は、これらデスクトップ仮想化試験環境と導入支援、構築・運用サービスを活用することで、導入時の懸念点を事前に検証し、投資リスクを抑えられるという。各社の技術を最大限に活かした大規模なデスクトップ仮想化環境を迅速に構築し、既存のクライアントPC環境からスムーズに移行できるとしている。

図 今回のVDIの仕組み

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