IDC Japanは、国内における高速プリンタユーザーの動向を調査し、4月6日にその結果を発表した。
本調査は、2011年1月に企業ユーザーを対象に実施しており、高速プリンタ(印刷速度がモノクロプリンタ、複合機では70枚/分以上、カラープリンタ、複合機では60枚/分以上)の利用満足度などについて聞いている。
満足度については、「満足している」と「やや満足している」を合わせた「満足」が85.2%に達した。特に保守対応について「満足」と回答した企業は、85.5%と一番高い結果となった。一方、印刷コストについては「満足」という回答は53.2%にとどまり、コストについては依然として課題があることを示しているという。
また、高速プリンタの製品選択時に重視した項目については「保守対応が優れている」を挙げた企業が38.8%と最も多く、次に「同じベンダーの製品を使用」を挙げた企業が36.6%となり、ベンダーの信頼性を重視する傾向が高いことがわかったという(複数回答)。
IDC Japan、ハードコピー・ペリフェラル&デジタルイメージンググループマネージャーの宮園隆氏は「高速プリンタもほとんどの製品で、その性能や機能は成熟しており、HCP(ハードコピーペリフェラル)ベンダーに対する信頼感や安心感が、ユーザーの製品選択において重要な要素となっている。しかし、各ベンダーの保守体制も既に一定の水準に達しており、今後はドキュメントソリューションやMPS(Managed Print Service)の提案による差別化がより重要となる」とコメントしている。