生活共同組合「おおさかパルコープ」は、基幹系印刷システムを刷新し、印刷ボリュームや伝票印刷のためのランニングコストの削減を実現した。帳票システム基盤として帳票基盤ソフトウェア「SVF/RDE」を採用している。ウイングアーク テクノロジーズが6月14日に発表した。
33万人の組合員で構成されるおおさかパルコープは、個人宅配や共同購入の商品を配送するため、1カ月あたり約20万ページの伝票を、基幹システムと連携したプリントサーバを経由して、本部の専用プリンタから一括出力する仕組み。伝票レイアウトの変更依頼があった場合、プリントサーバを構築したメーカーにレイアウトの修正を依頼する必要があり、修正には時間とコストがかかっていたという。
プリントサーバの保守終了に伴い、柔軟で迅速な帳票運用環境を提供するため、2010年2月から新帳票システムを構築、2010年6月末からSVF/RDEをベースにした新帳票システムが稼働している。現在、稼働している基幹系印刷システムは、複数帳票のソートやマージ、分割、仕分けなどの要件に対応するため、SVFと親和性の高い、帳票仕分けソフト「OpenBOST for SVF」も活用。システムの構築、サポートはインフォコムが担当した。
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1カ月あたり20万ページ以上の伝票が出力されていたが、新システムでは、データ件数に応じた可変イメージの複雑なレイアウトを開発、作成できることから、現在の出力枚数は10万ページ弱と印刷ボリュームが半減し、伝票印刷のためのランニングコストも削減されている。以前はメーカーの指定するサーバやプリンタでの運用に限られていたが、現在は、サーバやプリンタも自由に選択できるようになっている。
新システム稼働後の現在、共同購入の利用者がコンビニで支払うためのバーコードが印刷された約3000通のハガキ、組合員に制度変更を通知する約2万通のハガキを印刷する仕組みもSVF/RDEで2週間で開発しているという。