8.Linuxに気に入らないところがあれば、変えられる
これも初心者には奇妙に感じられる概念だが、理解してもらう必要がある。WindowsやMacとは違い、Linuxのデスクトップが気に入らなければ、変えることができる。もちろんこれは、普通は新しいユーザーがやるようなことではない。しかし、その可能性があると知っていれば、どれだけの柔軟性があるかを理解する役に立つだろう。それに、気に入らないデスクトップで作業をするのは、いらだたしい体験になることがある。わたしは、ユーザーに利用できるデスクトップの種類を示して、選ばせることを好んでいる。多くの場合、ユーザーは何らかの形で馴染みを感じるものを選ぶが(多くの人にとっては、KDEが最善の選択となる)、新しいユーザーがただ試してみたいという理由で、まったく違うものを選ぶこともある。
9.Linuxの前では、ハードウェアは平等ではない
これは正しい。真新しいハードウェアのすべてが、Linux OSで実際に適切に動作するとは限らない。この問題は、以前に比べれば小さくなっているが、一部のハードウェア(マルチ機能プリンタ、一部の無線カード、一部のラップトップのディスプレイ)についてはまだ問題が残っている。それらのハードウェアについては、ただ専用ドライバをダウンロードすればいいだけの場合もある(一部のユーザーは気にしないだろうが、これについては自ら面倒を見た方がよいだろう)。あるいは、ディストリビューションをまったく違うものに切り替える必要があるかもしれない。いいニュースがあるとすれば、Linuxはこの領域では長い時間をかけて改善されてきており、今後も拡張と改良が期待できるということだ。
10.Googleは友達
やれることの中で、自分と自分のユーザーにとって一番重要なことは、Googleがどれだけ役に立つかを理解してもらうことだ。Linuxのある側面についてユーザーに理解できない問題があった場合、誰かがすでにその問題について文書化している可能性が高く、検索すればすぐに役に立つ情報が手に入ることをユーザーに理解してもらうとよい。新しいユーザーが価値のない検索結果におぼれないように、Googleの検索を最大限に活用する方法を教えておくべきだ。結局、それで彼らが自分に相談する回数が減るかも知れないし、より重要なのは、その過程で彼らが学ぶだろうということだ。
移行を楽にする
人々は変化を恐れるものだ。変わることが多いほど、多くの人がそれに反応するということも明らかになっている(Facebookを十分長く観察すれば、実際にこれが起きているのがわかるだろう)。しかし、変化は避けなくてはならないわけでもないし、必ずしも変化に不適切に対応しなくてはならないわけでもない。こちらで少し準備をすれば、新しいLinuxユーザーは前向きな体験ができるし、後ろを振り返らない可能性は高い。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。