間仕切りメーカーの小松ウオール工業(石川県小松市)は、基幹系システムをオープン系に刷新、1月から稼働させている。日本オラクルが11月28日に発表した。
同社は受注、物流、設計・生産などの基幹系システムにメインフレームやオフコンを活用。改修を加えながら運用するシステムでは、営業や製造などの業務部門から寄せられるシステム改善要求に、迅速に応えることが困難になるなどの課題が出ていたという。そこで、2000年から基幹系システムの段階的なオープン化を進め、2010年10月にハードウェアのサポート期限が迫ったことから、基幹系システムの刷新に取り組んだ。
基幹系システムの刷新プロジェクトは2006年から、オラクルのコンサルティングサービスによる既存システムの棚卸しと移行プランの策定から開始。サーバ統合でのシステム基盤のダウンサイジングと、新基幹系システムの構築にあわせて、Javaで新規にアプリケーションを開発することを決めている。
新基幹系システムは、富士通のUNIXサーバ「SPARC Enterprise M8000」と「Oracle Database」、コラボレーション基盤ソフトウェア「Oracle WebCenter Portal」、ビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウェア「Oracle Business Intelligence」などで構成されている。
オフコンの移行は当初2011年下期に予定。だが、システム基盤のダウンサイジングを進めるにあたり、オラクルの研修や開発フレームワーク「Oracle Application Development Framework」を活用することで、メインフレームの移行と並行してオフコンの移行を完了させている。開発・移行期間を約12カ月短縮させることで、プロジェクト全体のコストを低減することに成功している。
小松ウオールでは、各部門のマネージャーが受注、製造、配送などの情報を横断的に確認し、迅速な業務分析を行えるよう、Business Intelligenceの活用を推進して、環境を整備する予定としている。
刷新プロジェクトは富士通がシステム導入を担当、富士通北陸システムズがシステム構築を支援した。