アップルの新型iPadが好調な売れ行きを示している。
同社の発表によると、発売からわずか4日間で全世界の出荷台数が300万台を突破。iPad 2の発売3日間で100万台という規模を遥かに上回る実績だ。
入荷量をまったく予測できない量販店
アップルの直販オンラインサイト「Apple Store」では、依然として2〜3週間待ちの状況が続いており、量販店でも入荷日を特定できないまま予約を受け付けているのが現状だ。
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ある量販店では、「まったく入荷の予想がつかないというのが実態。全体的には、16GBモデルが比較的潤沢に入荷しているが、それでも16GBモデルが安定的に入荷している状況とはいいにくい」とする。
全国の主要量販店のPOSデータを集計しているBCNによると、発売3日間の集計でもっとも売れたのはWi-Fi対応の16GBモデルで、全体の約3分の1を占めた。
だが、これも純粋な人気度を背景にした順位というよりも、量販店への入荷量に左右された部分が大きかったといえる。
つまり、アップルの供給にWi-Fi対応の16GBが多かったというわけだ。
また、別の量販店からは「iPad 2の時に比べて入荷量が少なくなっている」という声も出ている。
BCNの集計でも初期3日間の販売量は、初代iPadを100とした場合、新型iPadの販売指数は63。また、iPad 2を100とした場合には68となり、いずれも6掛け強の販売台数になっているのだ。
初代iPadは、製品発表当初から日本での発売が米国から約1カ月遅れになることが発表されていたが、結果としては約2カ月遅れでの発売。またiPad 2では、日本での発売は米国から2週間遅れと発表されていたものの、東日本大震災の影響もあって、日本では米国から約1カ月半遅れで発売された経緯がある。つまり、いずれも供給量が比較的安定しはじめてからの日本での発売だったといえる。
今回の新型iPadでは、日本での発売が3月16日。初めて米国と同じ日に発売された。米国、日本のほかにも、カナダ、英国、オーストラリア、フランス、ドイツ、香港、シンガポール、スイスで同時に発売。さらに、その1週間後となる3月23日からは、さらに25カ国で追加発売されたということもあり、日本への割り当て分には関しては、これまでのiPadとは状況が違うという見方もできるだろう。