富士通、SAPアプリケーションの標準テンプレートを組み合わせて提供

田中好伸 (編集部)

2012-04-17 14:00

 SAPジャパンと富士通は4月17日、ビジネスアプリケーション群「SAP Business Suite」の基本テンプレート群「SAP Best Practices」をベースにしたソリューションを4月末から提供すると発表した。富士通とSAP独本社が共同で技術検証している。

 SAP Best Practicesは、SAPが過去のベストプラクティスをベースに開発したSAP Business Suiteの基本テンプレート。富士通が提供するソリューションはSAP Best Practicesの基本シナリオである「Baselineシナリオ」と業種別シナリオである「Industryシナリオ」を組み合わせる。

 Baselineシナリオは、財務や人事、販売、調達、在庫、製造、物流、製品開発、コーポレートサービスなどのモジュールをカバーしており、現在50カ国以上で公開されている。Industryシナリオは、自動車や化学、食品・消費財、建設エンジニアリング、ハイテク、産業機械製造、商社など全25業種に対応している。

 BaselineシナリオとIndustryシナリオを組み合わせて提供することで、たとえばM&Aを実施したり、拠点によって生産と販売など業務形態が混在したりと、多様化、拡大化する海外拠点のニーズにあわせてシナリオを組み合わせることができるという。

 グローバルに拠点が散在する日本企業のシステムをより効率的に統合できるだけでなく、展開拠点別に業務用の情報システム構築や各国のローカライズに一括で対応できることから、展開拠点の短縮、コスト制御、プロジェクトリスクの軽減が可能になるとしている。

 今回のソリューションは、ユーザー企業をサポートするためにSAPジャパンが開始したパートナー支援プログラム「SAP Partner Globalization Program」を富士通が活用したもの。富士通がSAP独本社でSAP Best Practicesを共同で検証した。富士通は同プログラムへの最初の参加企業で、独本社や上海のSAPラボおよび富士通本社で海外拠点のグローバル統合検証を進めるなど、グローバル展開支援の基盤を築いたという。

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