NECは5月22日、スマートフォンなどのモバイル端末のカメラで撮影した画像で食品や自動車、印刷物などのモノを認識して、端末の画面上に詳細情報を表示する画像認識クラウドサービス「GAZIRU(ガジル)」を6月1日に発売すると発表した。
GAZIRUは、NECが独自に開発した画像認識エンジンを利用して、モバイル端末で撮影した画像と、クラウド上や端末内に登録した画像データを照合することで、画面上にモノの名称や詳細情報を表示する。クラウドで提供する事業者は、既存のサービスに画像認識技術を組み込んだアプリを容易に提供できるという。
エンドユーザーはたとえば、ヘルスケア分野で利用する場合、食品を撮影すると食品の名称や原材料、レシピなどの付加情報を表示でき、健康管理に活用できるとしている。自動車を購入する場合には、自動車を撮影すると車種や価格、在庫などの情報を入手できるようになる。
NECの画像認識技術は、米国立標準技術研究所(NIST)の評価で1位を獲得しており、高速、高精度としている。独自の技術で画像データを圧縮、計算量を削減して、スマートフォンなどの限られた計算資源を実用的速度で実行できるという。システムに必要な画像処理エンジンやデータベース更新機能などはクラウドで提供される。サービス事業者は一連のシステムを開発することなく、容易にサービスを開始できるとしている。