ケーズ、基幹系の統合基盤にExadata--8時間のバッチ処理が1時間半に

田中好伸 (編集部)

2012-05-24 14:41

 家電量販店ケーズデンキを展開するケーズホールディングスは基幹系システムの統合を進めている。基盤としてデータベース専用機「Oracle Exadata Database Machine」を採用して、稼働させている。日本オラクルが5月24日に発表した。

 ケーズホールディングスは国内で約380店を展開、年間売上高は約8000億円。ビジネスの拡大や店舗数の増加に伴い、基幹系システムが取り扱うデータ量も増加し、システムに求められる性能も高いものになっている。

 同社は2007年に5カ年中期計画に基づいたシステム再構築プロジェクトを開始。同プロジェクトでは、基幹系システムを構成する売り掛け、発注、物流、顧客領域のシステムを統合する。複雑化するシステムと巨大化するデータへの対応、性能が高く堅牢なシステムへの移行、効率的な運用体制と管理のしやすい環境の整備を目指した。

 2010年8月にExadataを基幹系システムの統合基盤に採用することを決定。2011年9月から複数の基幹系システムの一部稼働を開始している。現在も全システムの統合を進めているところだ。

 稼働後の新基幹系システムでは従来8時間以上かかっていた夜間バッチ処理が約1時間半に短縮している。バッチ処理時間の短縮は、万が一のエラー発生時への対応力を高めると同時に、在庫状況を割り出して自動発注するまでの時間も短縮することになる。発注の柔軟性向上、在庫管理の適正化を支援できるという。

 今後の計画では、基幹系システムのバックアップを強化することで、システムの事業継続計画(BCP)対策を拡充していく。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. ビジネスアプリケーション

    Microsoft 365で全てを完結しない選択、サイボウズが提示するGaroonとの連携による効果

  5. セキュリティ

    生成AIを利用した標的型攻撃とはどのようなものなのか?実態を明らかにして効果的な対策を考える

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]