家電量販店ケーズデンキを展開するケーズホールディングスは基幹系システムの統合を進めている。基盤としてデータベース専用機「Oracle Exadata Database Machine」を採用して、稼働させている。日本オラクルが5月24日に発表した。
ケーズホールディングスは国内で約380店を展開、年間売上高は約8000億円。ビジネスの拡大や店舗数の増加に伴い、基幹系システムが取り扱うデータ量も増加し、システムに求められる性能も高いものになっている。
同社は2007年に5カ年中期計画に基づいたシステム再構築プロジェクトを開始。同プロジェクトでは、基幹系システムを構成する売り掛け、発注、物流、顧客領域のシステムを統合する。複雑化するシステムと巨大化するデータへの対応、性能が高く堅牢なシステムへの移行、効率的な運用体制と管理のしやすい環境の整備を目指した。
2010年8月にExadataを基幹系システムの統合基盤に採用することを決定。2011年9月から複数の基幹系システムの一部稼働を開始している。現在も全システムの統合を進めているところだ。
稼働後の新基幹系システムでは従来8時間以上かかっていた夜間バッチ処理が約1時間半に短縮している。バッチ処理時間の短縮は、万が一のエラー発生時への対応力を高めると同時に、在庫状況を割り出して自動発注するまでの時間も短縮することになる。発注の柔軟性向上、在庫管理の適正化を支援できるという。
今後の計画では、基幹系システムのバックアップを強化することで、システムの事業継続計画(BCP)対策を拡充していく。