新規のサービス顧客になる可能性のある相手との初めての打ち合わせがうまくいった場合の次のステップは、おそらく二者の間の仕事上の関係を記した提案書を作ることだろう。
当然ながら、具体的なプロジェクトのための正式な提案依頼書(RFP)に応じようとしている場合は、そのプロセスの最初の一歩は「提案書」の作成であり、その最初の打ち合わせでは(幸運にもそういう機会が得られた場合は)細部について議論することになるだろう。少なくともそのシナリオの場合は、具体的に顧客が何を求めているのかを明確に把握するという素晴らしい幸運を享受することになる。
しかし、顧客が長期的なサービス提供関係を望んでいる場合(例えばSEOのため、あるいはビジネスアナリストとの時間契約を望んでいる場合)、こちらが先方のニーズをどのように満たすのか、あるいは先方の問題をどう解決するのかを説明できなくてはならない。なぜなら、確実に分かっているのは自分たちが問題を抱えているということだけという顧客も、中にはいるからだ。
そのための秘訣は、顧客に自分が行うことを教えることなく(少なくとも完全には)、提供するサービスの価値を説明することだ。これは一見、顧客をだましているように見えるかもしれないが、このシナリオの場合、顧客が求めているのは専門的な知識であり、労働力ではないということを思い出して欲しい。
例えばSEOを例に取ると、ページの作成とメタデータの監査に関する15のポイントをすべて教えてしまえば、提供するサービスの秘密をすべて明かしてしまうことになる。サービスコンサルタントとして活動していれば、顧客のためにひな型を作る機会も多いはずだ。契約が結ばれれば、あなたが作ったものは顧客の知的財産になるのだが、それまではすべてを教えてしまうわけにはいかない。そして、これは肝に銘じておいて欲しい。顧客候補の中には、契約書にサインする前にすべてを聞いてしまいたがる者もいる。
以下では、意味がありかつ柔軟性のあるサービス関係の提案を作るのに役立つ、3つのヒントを紹介する。
1.目標に重点を置く
この話は、すでにRFPによって定義されている成果物ではなく、専門知識を求めている顧客相手のシナリオに基づいており、先方には段階を追った作業手順を説明する必要がある。再びSEOを例に取ってみると、提案は次のようなものになるかもしれない。
- ベージの構成とメタデータ戦略を監査する。
- ページの見直しを行い、必要に応じて修正する。
- ページの読み込みや動作の問題に関して見直しを行い、必要に応じて改善方法を提案する。