富士ゼロックスはSaaS「Sales Cloud」をベースにした営業支援システム「ForCus」を4月から稼働させている。同社とセールスフォース・ドットコムが7月24日に発表した。
富士ゼロックスはこれまで同社と全国34の販売会社がそれぞれ独自の営業支援システムを導入、運用していた。4月2日付けで全国6地域に100%出資の統括会社を設立し、7月1日から統括会社が稼働している。
これにあわせて、営業力強化と顧客サービスの向上を目的に、富士ゼロックスと地域統括会社、販売会社の営業情報をSales Cloudで統合、一元化するシステムとしてForCusを稼働させている。ForCusでは営業の活動情報や顧客との商談情報、取引情報などを一元化し、業務プロセスを可視化。本社の担当営業や地域担当営業が均一な顧客対応が実現するとそのメリットを強調している。
担当営業や事業別専門営業、システムエンジニアなどがより連携を強め、顧客の課題に対して最適な解決策を提案できるチームでの営業力を強化する。営業とマネージャーの間の情報共有をより緊密にして、的確なコーチングで顧客の課題や要望の変化に迅速に対応できるともいう。ForCusは、情報共有ツールの一つとして企業内コラボレーションツール「Salesforce Chatter」と連携して、利用者同士がリアルタイムにつながる。
4月から富士ゼロックスや販売会社の営業やスタッフ、システムエンジニアなど約8000人に順次導入。7月1日から地域統括会社の事業開始に伴い、本格運用を開始している。2013年3月までに対象を約1万人に拡大していく。国内最大規模という。富士ゼロックスの経理情報などの基幹系システムや顧客からの声などのデータベースと連携して、社内外の情報を統合していくことも明らかにしている。