「Windows Phone 8」は、企業(その規模は問わない)に対して何をもたらすのだろうか?本記事では、このスマートフォンOSが搭載しているビジネス向けの重要な機能を紹介する。
MicrosoftはWindows Phone 8を成功させ、スマートフォン分野における足場を強固なものにする必要がある。このため同OSには、「iOS」搭載機器や「Android」搭載機器との戦いを有利に進めることを狙った、数々のビジネス向け機能が搭載されている。
「Office」と「Windows 8」
おそらくMicrosoftのプラットフォームが持つ最大の強みは、タッチフレンドリーなデスクトップOSの存在と、「Office」をはじめとする従来からあるエンタープライズ向けアプリとの連携機能であり、そのことはWindows Phone 8でも同じである。
Windows Phone 8携帯にはすべて、「Word」や「Excel」「OneNote」「PowerPoint」を含むOfficeの広告なしバージョンが搭載されている(ただし、「Access」のようなアプリは搭載されていない)。これは、新たなデバイスにあらかじめインストールされてくる無料の「入門版」Officeのようなものと考えるとよいだろう(ただし広告は表示されない)。
MicrosoftのOfficeスイートにはここ数カ月で著しい改良が施されており、「Office 365」の導入により「Office Mobile」でのクラウド同期が可能になったため、ドキュメントの編集や、重要なPowerPointプレゼンテーションに対する本番直前の追加を自動的に他のデバイス上に同期できるようになった。
英国においてWindows Phone 8のテクニカルサービスプロフェッショナル部門の責任者を務めるRichard Warren氏は、同OSの発表時に米ZDNetに対して「これは、どのデバイスを使うことになるかではなく、ユーザー自身とそのデータについての話だ」と語るとともに、「これはPC版と等価なバイナリ、すなわち同じコードを使用しているため、フォーマット関連で面倒なことが起こる心配はなく、われわれがここで見ているPowerPointのプレゼンテーションとまったく同じものを携帯の画面上で見ることができる。また、クラウドに接続していれば、そういったコンテンツすべてを同期させることもできる」と語っている。
コンテンツを双方向で同期する機能に加え、ブックマークもサポートされているため、ドキュメントの編集途中で自宅やオフィスを離れる必要が生じても、中断した箇所を携帯上で正確に見付けることができる。