SAPジャパンは11月19日、ソーシャルメディアを業務に活用するための新製品「SAP Jam」と「SAP Social OnDemand」の販売を開始した。SaaSで提供される。2月に買収を完了したSuccessFactorsの技術を活用している。
Jamは、Facebookのようなソーシャル機能を業務アプリケーションや日常の業務プロセスに組み込み、コミュニケーションを円滑に進めるための社内用コラボレーションソフトウェア。企業向けソーシャルネットワーキング「SuccessFactors Jam」とソーシャルワークフローなどに対応する企業向けSNS「SAP StreamWork」を同じプラットフォーム上に統合し、新機能を追加している。
Jamは営業や財務、人事などさまざまな業務部門を対象に、企業ニーズに応えることで、リアルタイムかつ状況に応じて社内や外出先でのコラボレーションをサポートするという。組織でのコミュニケーションの利便性を高め、データやコンテンツ、プロセスなどを利用してコラボレーション可能で、問題解決や意思決定、業績向上を効果的に展開できるとメリットを説明する。SuccessFactorsが提供するSaaS型のタレント管理ソフトウェア群「SuccessFactors Business Execution(BizX)」やパッケージソフトウェア版の「SAP Customer Relationship Management(CRM)」とも連携できる。
Social OnDemandは、TwitterやFacebookといったソーシャルメディアを通じて、顧客からの声を聞き、双方向のコミュニケーションの向上を実現できるという。ソーシャルメディアに関する優先順位の決定やコミュニケーションに関するプロセスを簡素化し、重要なビジネストレンドに焦点をあわせることで、分析に基づくアクションが可能になると説明する。
リアルタイムでのモニタリングや問題解決、エスカレーション対応で、ソーシャルメディア上の影響範囲やほかの業務システムの顧客データなど、投稿者のプロファイルに基づいて、必要とされる顧客への対応を見落とすことなく、適切に対応可能になるという。社内で稼働させている顧客情報管理システム(CRM)や既存のデータナレッジとの統合機能で、顧客サービスを活用して、マーケティングを向上させられるとメリットを強調している。