1月6日(米国時間)、デルのLBO——上場廃止計画が正式に発表された。それでひとつ思い出したことがある。
昨年の暮れあたりから、シリコンバレーのベンチャー企業に焦点を当てた記事がまた目立ってきた印象があり、この分野を得意とするTechCrunchのほか、Wall Street Journal(WSJ)やNew York Times(NYT)あたりでも、同じ会社名が並ぶ記事が掲載されるようになってきた。
しかも、それらの記事の主役はエンタープライズ系、企業相手に製品やサービスを提供する比較的新しい一群のベンチャーなのだ。モバイルアプリなどを中心としたコンシューマー系のベンチャー企業に光があたっていた昨年のいまごろとは、その点で大きく異なっている。
昨年5月にあったフェイスブックの株式公開が、少なくとも投資家からみれば期待はずれの結果に終わったあと、しばらく方向感に欠けている感じもあったベンチャーシーンだが、ここに来てまた大きく流れが変わろうとしているのかもしれない。
こうしたグループの代表格とされているのがオンラインファイル共有サービスのボックス(Box)で、先日WSJに創業者兼CEOのアーロン・レヴィのインタビュービデオが掲載されていた。
TechCrunchが1月下旬に掲載した「The Enterprise Cool Kids」と題する特集記事には、ボックスのほかに、オクタ(Okta)、クラウデラ(Cloudera)、ギットハブ(GitHub)、ゼンデスク(Zendesk)、アサナ(Asana)、グッドデータ(GoodData)、ニンブル・ストレージ(Nimble Storage)、モバイルアイアン(MobileIron)、タイドマーク(Tidemark)など、実にさまざまな企業名が並んでいる。
さらに、こうした企業の中には、すでに評価額が10億ドルを超えたマルケト(Marketo)のような会社も複数存在するとNYTは書いている。
事業(サービス)の内容も分野もさまざまなこれらの企業には、次のような共通点があるようだ。