日本IBMは2月22日、仮想デスクトップ基盤向けの推奨アーキテクチャ「IBM SmarterCloud Desktop Infrastructure」を発表した。垂直統合型システムの「IBM PureFlex System」やx86ブレードサーバ「IBM Flex System」を活用する。同日からウェブサイトで提供されている。
ハードウェアの選定やサイジングなどにかかる時間を短縮して、仮想デスクトップ基盤を構築できるというSmarterCloud Desktop Infrastructureは、PureFlex SystemやFlex Systemの検証済みのアーキテクチャ。デスクトップ仮想化ソフトウェアの「VMware View」や「Virtual Bridges VERDE」、「Citrix XenDesktop」を組み合わせて提供する。仮想デスクトップ基盤の推奨アーキテクチャをガイド文書にまとめている。無料で利用できる。大鵬薬品工業は、Flex Systemをベースにしたタブレット向けの仮想デスクトップ基盤を稼働させている。
ユーザー企業は、ユーザー数や可用性などの要件に応じた最適なシステムを、より迅速かつ適切に提供できるとメリットを説明している。同社は、VERDEとFlex Systemを前提とした「仮想デスクトップ・ソリューション VERDE折紙付構成」を2月15日からウェブサイトで提供している。計算ノード1台から導入できる。
日本IBMは同日、マネージドサービスプロバイダー(MSP)向けに、クラウドサービスを迅速に展開するための推奨アーキテクチャ「IBM PureFlex System and Flex System Managed Service Provider Editions」も発表している。
これは、PureFlex SystemやFlex Systemとソフトウェアを組み合わせた推奨アーキテクチャ。MSPがシステム監視やデータバックアップなどのサービスメニューを迅速に展開することが目的。インフラの検討や設計にかかる時間を削減するとともに、セットアップ時間も66%短縮できるという。2月28日から提供予定となっている。
PureFlex SystemやFlex Systemは、既存のIT資産や管理者の習得済みスキルを活用しながら、異機種が混在している環境を効率的に運用できるよう、他社製のネットワーク機器やストレージ製品も相互運用が可能と説明している。
PureFlex SystemやFlex Systemの管理ソフトウェアである「IBM Flex System Manager」は、ストレージ製品の「IBM Flex System V7000 Storage node」「IBM Storwize V7000」「IBM System Storage DS8000」「IBM XIV Storage System」もサポート対象とし、これらを一元管理できるようになっている。相互運用可能な範囲を広げることで、ユーザー企業の投資を保護し、既存資産を活用した運用を支援するとしている。