CSAJ パッケージソフトウェア品質認証制度委員会委員長 理事 藤井洋一氏はPSQを「真面目に品質の良いソフトウェアを提供する企業を応援する制度」と位置付けて、その意味を語った。
「カタログや説明資料の内容がソフトウェア機能として実装されていること、実装されている機能がテストや検証作業により、十分な品質が確保されていること、認証機関として製品が基準を満たしていることを評価する。この結果、認証マークを付与することで、ソフトウェア企業に対して、説明力と信頼性強化を応援することができる。品質の見える化で利用者に安心を与えたい、国際規格に準拠していることで海外進出でも優位性を発揮したい、製品の品質による差別化や訴訟リスクを軽減させたいといったソフトウェア製品企業を対象に支援していくことになる」

CSAJ 理事 パッケージソフトウェア品質認証制度委員会委員長 藤井洋一氏

CSAJ 専務理事 前川徹氏

PSQマークは、日の丸にチェックマークを模しており、日本品質で認証されたことを示すという
PSQの認証マークを付与
対象となるのはオンプレミス型のパッケージソフトウェアで、メジャーバージョンアップを行った場合には再度認証が必要となる。ソフトウェア企業は、対象となる製品をCSAJに申請。認証機関となるPSQ認証室で申請内容を確認し、確認後に評価機関に評価を依頼する。
評価機関は、公募で選定されたエイネット、エス・キュー・シー、日本ナレッジ、富士通コンピュータテクノロジーズ、ベリサーブ、豆蔵の6社。各社が評価基準にのっとり、評価を実施した後に判定委員会で認証を判定し、合格した製品に認証書を発行する。認証されたパッケージソフトウェアには、PSQの認証マークを貼付できる。
PSQ認証室は、認証制度委員会、判定委員会、技術委員会、公正性委員会で構成される。公正性委員会では、公正な形で評価されているかを監視。技術委員会では今後SaaS型への対応なども検討していくという。
評価費用は、製品が持つ機能数と、評価対象となる機能数によって異なり、認証Aでは50万円(税別)、認証Bが75万円、認証Cが100万円となる。
6月28日に申請者向け第1回PSQ認証制度説明会を開催。8月27日に第1回PSQ判定委員会が開催され、認証の第1号が決定することになる。
同協会が5月に実施したアンケートでは、14社の同協会会員企業が申請を希望しているとしており、初年度には70製品の認証を見込んでいる。「2014年度以降には200製品の認定規模を見込んでいる」(CSAJ専務理事の前川徹氏)という。
CSAJは「早期お申し込み割引キャンペーン」を展開する。キャンペーン期間中は1社1製品に限定し、認証費用を半額にする。認証Cの場合は100万円の認証費用が50万円になる。7月31日が締め切り。期間中の先着30製品が対象となる。

品質説明力強化を目指したPSQ認証制度