デルのパートナー事業が急成長--非公開化で長期的な視点を重視へ

末岡洋子

2013-11-11 12:00

 米Dellは11月6日から2日間、中国・成都でパートナー向けイベント「Dell GCC APJ Partner Summit 2013」を開催した。アジア太平洋・日本(APJ)では初のPartner Summitとなる。基調講演では、パートナー戦略をグローバルで統括するバイスプレジデント兼Grobal Commercial Channel部門統括本部長のGregory Davis氏が、集まった約60社のパートナーに「一緒に成長しよう」と呼び掛けた。

 Davis氏は基調講演でまず、先にDellがプロセスを完了した非公開化(関連記事:2014年に30周年--非公開という自由を選択した“青年”デルはどこに行くのか)について触れた。「ソリューションベンダーを目指すという全体の戦略に変更はない」としながらも、「会社の性質を変えるという挑戦的な時期にある」とし、株式を非公開化することで四半期のサイクルにとらわれずに長期的に取り組めると展望した。

Dellのバイスプレジデント兼Grobal Commercial Channel部門統括本部長のGregory Davis氏
Dellのバイスプレジデント兼Grobal Commercial Channel部門統括本部長のGregory Davis氏

 Dellの根本にあるのは「顧客優先主義」とDavis氏。「チャネルパートナー部門からみると顧客はパートナー。われわれの活動はすべて、パートナーを最優先させている」と話した。

 Dellがパートナーチャネル事業を開始したのは約6年半前のことだ。5年前には日本でも開始。ソリューションベンダー戦略の下で、PCの「エンドユーザーコンピューティング」、サーバやストレージの「エンタープライズ」、さらに「サービス」「ソフトウェア」の4事業を展開し、これによりエンドツーエンドでのサービスを提供できるとDavis氏。会した約60社のAPJ地区のパートナーに向かって「ともに成長し、一緒ならもっと良い関係に、ソリューションを完成させよう」と呼びかけた。

 会期中、Davis氏、バイスプレジデント兼APJ GCC担当統括本部長のRichard Lee氏らDell幹部、それにパートナーから話を聞く機会があった。

 Dellのチャネルパートナーは付加価値再販業者(VAR)、Dellソリューションを組み込むOEM、ディストリビューション、それにシステムインテグレーターの4カテゴリに分類できる。世界で合計14万社以上おり、このうち日本は約15社。エントリーレベルの「登録パートナー」、認定要件を満たした「Preferredパートナー」、その上で実績を上げた「Premierパートナー」に分けているが、後者2つに該当するパートナー企業は4200社を超えた。

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