総合エンジニアリング大手の千代田化工建設は、データ管理基盤を整備してグローバル経営マネジメントシステムを構築した。プロジェクトを支援したアビームコンサルティングが11月12日に発表した。
千代田化工建設グループはコア事業の成長や事業領域の多様化などから事業基盤をこれまで整備してきた。2013年度からは新中期経営計画をスタートさせている。今回構築したグローバル経営マネジメントシステムは、新中期経営計画に掲げられた「データ管理基盤の整備と運用」を実行するためのものになる。グローバルの情報基盤として、グループ全体の情報をリアルタイムに把握して、経営資源の最適化を図ることを狙っている。
新しいグローバル経営マネジメントシステムは、グローバルで標準のプロセスやシステムを構成するグローバルテンプレートをベースに導入、展開するテンプレートアプローチを採用した。グループ全体の業務プロセスやシステム、経営情報の標準化が可能になるという。
新システムは、統合基幹業務システム(ERP)パッケージ「SAP ERP 6.0」が中核。プロジェクト管理として、プロジェクトポートフォリオ管理(PPM)ソフトウェア「Oracle Primavera P6」とプロジェクトコスト管理ソフトウェア「PRISMG2」を使った。
プロジェクトには、アビームのほか千代田化工建設の情報システム部門と情報システム子会社の千代田システムテクノロジーが参画した。業務プロセスの策定では、アビームが開発した、業種別業務プロセス標準モデルの「エンジニアリング企業向けIndustry Framework」を使用した。システム開発とテストでは、アビームのオフショアリング拠点のGlobal Development Centerを活用した。
中東拠点での導入では、アビームの海外拠点からコンサルタントが参画してプロジェクトを進行している。稼働後もアビームの国内と海外のオフショア拠点を活用して運用を支援していくと説明している。