現実を見よう。この数年で、労働環境は大きく変わっている。ボーナスは減り、健康保険についてもまだ何が起こるか分からない。技術の進歩によって、遠隔で仕事をすることも可能になった。従来の仕事のやり方が変化していることを考えると、今自分が就いているフルタイムの仕事は、果たして割に合うのかと考え始めている人もいるだろう。
紙の上の計算では、独立した方が得だと考えている人もいるはずだ。特に、最近需要が高まっているITスキルをマスターしている人にとっては、この計算は有利になる。Computerworldが毎年行っている調査に基づく記事、「8 Hot IT Skills for 2014」(2014年に需要の高い8つのITスキル)によれば、需要の高いスキルには、アプリケーション開発、モバイルアプリやデバイス管理、ネットワーク管理などが含まれる。
だが、仮に読者が非常に需要の高いプログラマーやDBAだったとしても、起業が成功するとは限らない。それでも、独立することに魅力を感じる人もいるだろう。
もし、自営業として独立することを真剣に考えたことがあるのなら、おそらく多くの疑問が出てきたはずだ。友人や同僚にその手の質問をするのは、さまざまな理由からはばかられるだろう。この記事では、読者にとって独立が正しい選択かどうかを判断するのに役立つ、20の質問をリストアップする。質問は、財務、仕事環境、事業の立ち上げの3つの分野に分かれている。すべての質問に答え終わった頃には、自分が今の仕事を辞めるべきかどうか、辞めるとすればいつ辞めるか、新しい職場に移るのか、それとも独立して自分で仕事を始めるかを判断できるだろう。
財務
財務関連の質問は扱いにくい話題が多いが、自営でコンサルティングを始めることを考えている人ならば、真っ先にこれらの疑問が頭に思い浮かんでいるはずだ。以下に挙げるのは、もっとも頻繁に検討されている(しかし実際に質問されることはまずない)金銭関係の質問だ。
- 少なくとも3カ月間の経費をまかなえるだけの現金を持っているか?
- 多くの請求書の支払期限が30日以内であることを踏まえて、最初の1、2カ月は定期的な収入がなくても大丈夫な備えができているか?
- 税金を毎月の経費として計算に入れているか?
- 経費の使途をきちんとチェックできるか?
- 自分のスキル水準と競争環境についての分析に基づいて、妥当で現実的な料金を定めたか?
- 四半期ごとに1日は、お金になる仕事をせずにトレーニングを受けるなどして、自分のスキルを磨くために費やす日を作れるか?
- 医療保険をかけているか?あるいは、自営業向けの保険プランなどの費用を計算してみたか?