オープンデータを使った多様なアイデア
その後、各個人がランダムに10チームに配置されてアイデアを話し合った。各チームではテーマが決まっており、オープンデータに詳しいファシリテーターが議論をとりまとめた。アイデアは1チーム5分で発表した。

アイデアソンの様子 ところどころで拍手が生まれた
「働くママ支援を地域で行う」チームでは、4つのアイデアが生まれた。1つ目は「地域の子育てサポートカレンダー」という家族や周りの人たちがカレンダーを共有して、負担を軽減できるコンセプトのサービス。年間行事のデータが公開していると、各人の予定を可視化して誰かに子育てをお願いすることができるような仕組みだ。「子どもの成長見守りサービス」は、保育園などで映像を撮影することで、働いている親でも成長を見て楽しむことができるというものだ。このほか、2つのアイデアが出てきた。また、子育てでのさまざまな制度的な問題を訴えるために署名サイト「change.org」のようなアプローチが提案された。
「子育てサポートが充実している街の姿を考えよう」チームでは、地域にある子育てに使える資源が有効活用できていないとして、生涯学習を受けた人が学校で教えることができるスキルデータベースや、公共用地や商店街などの空き情報や活用アイデアを共有するサイトなどが提案された。また、コミュニティに多様な世代、ライフスタイルの人が参加できるように、初めての人向けイベントやゲーム形式の参加方法などのコミュニティ作りの手法、多様な属性に応じた子育て情報の提供のアイデアも出てきた。

子育てサポートに関するアイデアを出しあった模造紙
「災害が起きたときの行動をサポートする」チームでは、「落ち着いて行動するための支援ツール」として、災害時に混乱しないように安心感を与えるような情報を発信するアイデアを提案した。そのために、電源などのStatic(静的)な情報と、避難場所の状態、駅、宿泊場所、物資などのDynamic(動的)な情報がデータとして必要だとした。