楽天、カービューの場合
実際にAkamaiのソフトウェアを導入した楽天、カービューも登壇した。楽天は商品を掲載する店舗側の「より高精細な商品画像を掲載したい」という要望に対応するために「ダイナミックサイトソリューション」を導入。サーバを増強することなく、顧客の負担にならないサービスを提供できているという。
カービューは、海外への中古車輸出ポータルサイトをサービスの1つとして運営している。「サイトが遅い」「画像が見られない」といった問い合わせが集まる。日本からの距離が遠い地域ほど多く、その原因は現地の通信環境の問題にあることが分かった。
解決案として、現地でのデータセンター設置、サイトに掲載するコンテンツの削減、同期化配信などが挙がったが、決定的なものではなかった。結果として、実績や信頼性からAkamaiのサービスを選ぶことで解決することにした。導入後は、事故や不具合は起きず、アクセス速度も上がったという。また、アクセスが急増している東アフリカ地域を含めても、顧客からの問い合わせが大きく減ったとしている。
eコマースが登場して久しい。ネット通販サイト、ショッピングサイトも多数生まれ、既に社会インフラとなっており、今後も拡大していくと考えられる。しかし、高度化するウェブの速度に、通信インフラが追いつけないくなっているとAfergan氏、八子氏は指摘した。
こうした環境では、負荷分散などの手法により、既存の通信網でいかに高速化を図れるかが鍵になってくる。