TOKAIコミュニケーションズは、自社で運営するデータセンターに仮想化コントローラ「Oracle Fabric Interconnect」を導入、クラウドサービスのネットワーク基盤の仮想化が実現できたという。日本オラクルが1月9日に発表した。
TOKAIは、自社光ファイバ網を利用した企業向け通信サービス、情報システムのライフサイクル全般をサポートするインテグレーションサービス、冗長化された2拠点のデータセンターでのアウトソーシングサービスを展開している。仮想サーバをはじめ、メール、社内ファイルサーバ、バックアップ、セキュリティ、グループウェアなど各種クラウドサービスを提供、約1200社の導入実績があるという。
TOKAIでは2011年、最大1000台の物理サーバに対応できるFabric Interconnectを仮想サーバやファイルサーバなどのプラットフォームサービスを提供する基盤の一部に採用。クラウドサービスを提供する基盤の拡張に向け、1つの筐体で2.3Tbpsの帯域というInfiniBandスイッチ「Sun Data Center InfiniBand Switch 36」も導入している。
InfiniBand Switch 36とFabric Interconnectと連結させ、サーバ間、ストレージやネットワークとの接続を束ね、接続構成を柔軟に変更可能というネットワーク仮想化環境を構築している。ケーブルの本数が70%減少するなど物理結線が簡素化され、増設時の煩雑さが緩和されたという。InfiniBandスイッチによる高速化、大容量化に対応できるとメリットを説明。仮想化したことで、予測困難なトラフィック増減にも十分な帯域を確保できるようになったとしている。
Fabric Interconnectは2012年に買収したXsigo Systemsが開発していたハードウェア。複数のサーバやストレージのI/Oを集約して仮想化することで、機器間の接続の配線や運用管理を簡素化する。現在は、仮想ネットワーク製品群「Oracle Virtual Networking」に含まれている。Oracleはネットワークの仮想化やSDNへの対応を進めるために最近Corenteを買収している。