アイ・ティ・アール(ITR)は2月6日、データベース管理システム(DDBMS)やビジネスインテリジェンス(BI)市場の調査結果を発表した。対象となった8分野のうち、データウェアハウス(DWH)用DBMS市場は2012年度に前年度比55.4%増と急拡大をみせており、2017年度までの年平均成長率(CAGR)は20.9%と高成長が続く予測だ。大量データをより短期間で分析し、意思決定の速度を向上させるために、DWH用DBMSの導入ニーズは高まりつつあるとみている。
大きな伸びを見せているDWH用DBMS市場は、2012年度の売上金額が前年度比55.4%増の31億7000万円となった。SAPの高成長に加え、Microsoftの急速な成長が市場の伸びを牽引しているという。
2013年度は、この上位2社に加え下位ベンダーの高成長も見込まれ、同43.8%増と引き続き大きな伸びを予測、その後も高成長が続くとして2012年度から2017年度までの年平均成長率は20.9%と高い伸びを予測した。
DWH用DBMS市場規模の推移と予測(ITR提供)
調査は、RDBMS、DBMSアプライアンス、データ分析/レポーティング、DWH用DBMS、データマイニング、テキストマイニング、ETL/データクレンジング、帳票作成運用の全8分野、合計40社のベンダーを対象に行われた。各分野の傾向は以下の通り。
- RDBMS:2012年度もOracleがトップを堅持するも、2013年度はMicrosoftがさらに肉迫
- DBMSアプライアンス:2012年度は前年度比20.2%増の大きな伸び。Oracleの高成長で2013年度はトップの見込み
- データ分析/レポーティング:2012年度は7.1%増と堅調な伸び、2013年度は同9.8%増と拡大
- DWH用DBMS:2012年度は55.4%の大幅増、2013年度も43.8%増の高成長
- データマイニング:IBMの高成長により2012年度は10.9%増と堅調、2013年度はやや低い伸びに
- テキストマイニング:利用用途の拡大で、2011年度から2013年度にかけて2桁増を維持
- ETL/データクレンジング:2012年度は14.5%増、上位2社によるトップ争いが激化
- 帳票作成運用:導入の一巡感により2012年度は5.8%増、2013年度は微増に