17歳で起業した若者がレンタカー業界に挑む--空港に止めた車を貸し出す「FlightCar」 - (page 2)

Conner Forrest (TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2014-03-05 07:30

 Softbank Capitalのパートナーの1人であるJoe Medved氏は、CarFlightのチームがBranderyのプログラムを終える前に彼らに会っている。同氏は彼らの若さと恐れのなさが、有利に働いていると述べている。

 「非常に破壊的なビジネスを構築するには、多くの面で、直面する可能性が高い障害についてある程度無警戒である必要がある」と、Medved氏は言う。

 これは、Zaparde氏とPetrovic氏に事業を立ち上げた経験がないと言っているわけではない。彼らは高校に在学中、「Drinking Water for India」(インドに飲料水を)と題したチャリティを始め、インドに清潔な井戸を掘る事業に、14の州にまたがる35校の参加を得た。これまで、彼らは55本の井戸を掘り、10万人以上の人たちに清潔な水を提供している。Zaparde氏はハーバード大学に合格したが、FlightCarの立ち上げのために入学を保留している。


FlightCarの2人の共同創設者、Kevin Petrovic氏とRujul Zaparde氏。インドで撮影。
提供:Drinking Water for India

乱気流

 これまでのところ、同社はボストン、ロサンゼルス、サンフランシスコで約6000台のレンタルを仲介している。映画プロデューサーであるDan Denegre氏は、FlightCarを使用して、同氏の2011年式「Hyundai Accent」を貸し出し始めてから1年になる。同氏は月に1度か2度は旅行をしており、FlightCarを約10回利用した。そのうち、同氏の車がレンタルされたのは半分ほどで、これまでのレンタル代は合計約100ドルになった。Denegre氏によると、このサービスの価値は利便性と顧客サービスにあるという。

 「レンタルする車があるところには、FlightCarがあるべきだ」とDenegre氏は言う。

 同社には勢いがあるが、その異例の取り組みに関連する障害も起きている。対等な立場で行うカーシェアリングと、カーレンタルの間には違いがないという見解を変えようとしないサンフランシスコ市との間では、緊張が高まっている。同市は実際、逸した手数料、税金、および一部の同社の業務について、訴訟を起こしている。このため、サンフランシスコ国際空港は同社に対し、レンタカー会社であるHertzやAvisなら取るような金銭的な対応を望んでいる。しかし、Zaparde氏は、同社はすでに空港に利益をもたらしていると述べている。

 「当社は、現地の人々が金銭面で旅行に行きやすくしているが、空港はこれを認めたくないようだ」と同氏は述べている。「当社はすでに、売り上げの15%から17%をサンフランシスコ国際空港に支払っている。当社は多くの地元のリムジン会社と協力し、空港を含む、当社の拠点から10分圏内ではどこでも乗車、降車ができるようにしている。当社と協力しているすべてのリムジンサービスは、カリフォルニアの公共事業委員会から免許を受けており、空港の歩道で乗降するために空港からも免許を受けている」(Zaparde氏)

 リムジンが空港に入るたびに4ドルの料金が発生し、FlightCarはその料金を賄っている。自動車所有者が駐車場との間の行き来するのにかかる料金をすべて賄うと、その費用はレンタルに伴う売り上げの15%から17%に相当する。

 サンフランシスコ国際空港との間の問題にもかかわらず、FlightCarの勢いは止まらない。同社は2014年に積極的に拡大する計画だが、まず現在抱えている市場を固めることに力を入れる方針だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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