2015年度にクラウドで売上高2000億円--NTT Com、M&Aなどでサービスを強化

三浦優子 2014年04月16日 15時45分

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 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は4月15日、2014年度のクラウド事業戦略「Global Cloud Vision 2014」を発表した。同社は2013年度もクラウド事業戦略を発表し、2015年度に売り上げ2000億円という目標を掲げている。

 2014年度もこの目標額を掲げ、「2013年度売り上げは現在策定中だが、2012年度売り上げは960億円。ここから年300億円の売上増が必要となるため、M&A(合併・買収)による増収も考えていきたい」と代表取締役社長の有馬彰氏は説明している。そのベースとなるクラウド事業の強化として、顧客にとってバリューとなるサービスの拡充、サービス提供スキームの見直し、特徴強化を進める。

有馬彰氏
NTTコミュニケーションズ 代表取締役社長 有馬彰氏

M&Aなどでサービスを拡充

 有馬氏は「当社は日本国内での売り上げがほとんどを占める、電話事業に依存する体質だった。しかし、電話事業の収益はもう4分の1しかない。国内の収益についても当面は減少が続く。クラウドなど新サービスによる売り上げ、海外での売上増加で連結増収に持っていきたい」と新たな収益となる事業強化を進めている。

 クラウドは新たな収益となることを期待されている事業で、2011年に「Global Cloud Vision」を発表。2013年度時点でプライベートクラウドサービス「Bizホスティング Enterprise Cloud」とパブリッククラウドサービス「Bizホスティング Cloudn」の顧客数は4900、仮想専用線(VPN)契約回線数は290万ユーザー、マネージドセキュリティサービスの契約機器台数は8500となった。

 サービス数は毎年増加し、2013年度のグローバルシームレスサービス数は10だが、2014年度中に2つを加え12サービスを目指す。クラウドサービス拠点数も2013年度は11だが、2014年度には13に、ネットワークサービスを提供する国と地域は、2013年度にVirtelaを買収した影響で160カ国から196カ国に増大した。データセンターの面積と拠点数は2013年度の19.8万平方メートル146拠点から、2014年度以降は24.6万平方メートル153拠点へと拡大することを予定する。

M&A実績 海外企業へのM&A実績
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 グローバルに展開するために、海外企業のM&Aを積極的に進めてきたが、「積極的な買収でサービス、カバレージ、内容の充実を図ってきた。この戦略は今後も続けていく」(有馬氏)と引き続き、海外企業を対象としたM&Aを進めていく。

 Global Cloud Vision 2014で掲げる顧客向けバリューとして、Amazon Web Services(AWS)との差異として、通信事業者ならではのネットワークとクラウドの連携を強化した、通信事業者ならではの“キャリアクラウド”を提供する。高品質なクラウドとVPNを原則無料で接続し、ネットワークキャリアとしての技術とノウハウを生かしてNTT Comクラウドを分散型サービス妨害(DDoS)攻撃から防御できるという。

 SDN(Software-Defined Networking)やNFV(Network Functions Virtualization)など仮想化の流れも加速させていく。現在の仮想化の範囲を拡大し、“ハコモノ”からサービス化の流れを加速させるという。

 クラウドとコロケーションをあわせたハイブリッドサービスを世界で初めて提供し、SDNを活用して異なるネットワーク間で迅速かつ低コストでセキュアな通信を可能にしていくという。具体的には、Bizホスティング Enterprise Cloudと別のデータセンターの間をVLAN多重機能で結ぶとしている。

 ネットワークサービス「Arcstar Universal One」では、買収したVirtelaのNFV技術を活用した新オプションを今夏からグローバルに提供する予定としている。例えば、Arcstar Universal Oneで海外拠点同士をWAN高速化装置で高速に接続し、そのセキュリティポリシーはユーザー企業自らがポータルから自由に設定できるようになるという。

 顧客向けバリューとしては、APIを拡充して自動化を進めることも明らかにしている。NTT Comが提供するサービスを利用するためのAPIを統合したゲートウェイ“統合API-GW”を提供する。ユーザー企業やパートナー企業は、統合API-GWを通してNTT Comが提供する機能や情報を使って容易に開発、運用できると説明する。

 2014年度は、NTT Comグループが提供するサービスの枠組みも見直して、製造と販売の機能を分離させた“ファクトリーモデル”を導入する。

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