米株式動向

VMware、Pivotalとの連合型ビジネスが奏功--EMC決算

山田竜司 (編集部)

2014-04-28 13:17

 EMCは米国時間4月23日、第1四半期(1~3月)の業績を発表した。予想された売上高を8000万ドル以上上回り、VMwareやPivotalなど関連会社の業績も好調だった。

 EMCの第1四半期の売上高は55億ドルで、前年同期を2%上回った。企業会計原則(GAAP)によるEMC純利益は3億9200万ドルで、GAAPによる希薄化後加重平均1株当り利益は19セントだった。今期の非GAAPによる純利益は7億2800万ドル、non-GAAPによる希薄化後加重平均1株当り利益は35セントだった。

 非GAAPによる希薄化後加重平均1株当り利益の見通しを1セント上回り、13億ドルの営業キャッシュフローと9億4600万ドルのフリーキャッシュフローを確保、第1四半期末の現金と投資残高は153億ドルだった。配当を15%増やすことが取締役会で承認された。

 EMC情報インフラストラクチャ事業は今期、3%減少した。内訳として、EMCのハイエンド向けストレージ事業の前年同期比6%増、それ以外のストレージ事業は3%減少した。EMCの新規分野ストレージ事業は、前年同期比81%成長した。

 新記分野にあたるのはオールフラッシュ ストレージ「EMC XtremIO」、Software-Defined Storageの「EMC ViPR」、分散オブジェクト ストレージ「EMC Atmos」、スケールアウト ストレージ「EMC Isilon」などの製品。

 関連会社のVMwareの第1四半期の売り上げは、前年同期比16%増。VSPP(VMware Service Provider Program)やvCloud Hybrid Service(vCHS)などのVMwareのハイブリッド クラウド事業は今期、前年同期に比べて倍増した。また、VMwareはモバイル端末管理システム(MDM)を提供するAirWatchの買収を完了した。

 関連会社のPivotalの第1四半期の売り上げは前同期年比41%増。主要産業分野の大手企業を顧客として獲得したとアピールしている。

 EMCの米国での第1四半期の連結売上高は前年同期横ばいの28億ドルで全体の52%。米国外では前年同期比3%増の26億ドルと、全体の48%だった。その中でも、EMEA(ヨーロッパ/中東/アフリカ)地域の売り上げは前年同期比8%増加したという。

 EMCの会長兼最高経営責任者(CEO)のJoseph Tucci氏は「当社は、EMC情報インフラストラクチャ、VMware、Pivotalの連合型ビジネス戦略により売り上げが増加し続けている」とコメントしている。

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