筆者はAmazonに魅了されている。Amazonは、これまでほとんどの企業が単なるコストセンターと見なしてきたものを中心に据えて、その周辺にさまざまなサービスを構築してきた。「Amazon Web Services」(AWS)事業も例外ではない。
かつてAmazon自身がインフラストラクチャを拡張する必要に迫られ、そこからAWSが生まれた。同社はそれを収益化する方法を思いついただけだ。その過程で、Amazonはクラウドサービスの分野で大きなシェアを獲得し、今では世界最大級のサイトもいくつかホスティングしている。
筆者は先ごろ、Amazonがホスティングする多くのサイトが列挙されたリストを発見した。(大げさな宣伝が多いものの)興味深いリストで、さらに面白いことに、こうしたサイトの多数のITマネージャーがAWSをどう利用してきたかを説明する動画がある。その中から、AWSを利用する15の人気サイトを紹介する。
Netflix
Netflixは極めて高い人気を誇る動画ストリーミングサービスを提供しており、米国における下りインターネットトラフィック全体の31.62%を占める。さらに興味深いのが、Netflixは動画ストリーミングサービスをAWS上で稼働させているが、「Amazon Instant Video」を提供するAmazonと直接競合しているということだ。もし筆者がNetflixの関係者なら、この競争と協力が混在する取り決めが気になって、おそらく夜も眠れないだろう。率直に言って、「Microsoft Azure」にとってはこれ以上ない好機であるように思える。Microsoftが近い将来にストリーミング動画サービスを提供する可能性は低いからだ。
Redditは熱心なファンの間で非常に人気の高いサイトだ。筆者はこの動画を見て驚いたのだが、同社は規模の小さな企業であるにもかかわらず、非常に広い範囲にリーチしている。
まだ筆者(やほかの多くの男性)の関心を引くには至っていないが、Pinterestは大人気のブックマーク共有サービスだ。その成功はAWSによる部分もあるだろう。
Expedia
Microsoftと言えば、ExpediaはMicrosoftの一部門として誕生したが、後に売却された。Expediaは現在、Amazon上で運営されている。
SmugMug
変わった名前だが、SmugMugは素晴らしい写真共有サイトだ。寝室で誕生したこのサービスは、写真共有の分野における一大勢力にまで成長した。実はSmugMugに関しては2つの動画があるので、あわせてご覧いただきたい。
Ubisoft
有名なゲーム開発企業であるUbisoftは、同社のオンラインサービスの一部をAmazon上で運用している。もちろん、「Xbox One」では「Xbox Live」サーバがAzure上で稼働しているため、Ubisoftのゲームサーバが(少なくともXbox側では)Microsoft上で稼働していることは間違いないだろう。
米疾病予防管理センター(CDC)
CDCは恐ろしい病気に米国で(率直に言って世界で)最も早く対処する組織の1つだ。CDCは効率的な対処を行うためにAWSを利用している。