TISは7月29日、サーバだけでなくストレージも含めた専有型の大規模システム向けプライベートクラウドサービス「TIS ENTERPRISE ONDEMAND Service - HOSTED PRIVATE Service」(HOSTED PRIVATE Service)の提供を開始した。
HOSTED PRIVATE Serviceは、TISが提供するクラウドサービス「TIS ENTERPRISE ONDEMAND Service」の新メニューと位置付けられ、統合基幹業務システム(ERP)などの大規模なシステムや、単一のシステムのみならず社内システムの基盤全体を統合するなど、サーバを多数持つ企業向けの専有型IaaSとしている。
HOSTED PRIVATE Serviceと既存サービスの違い(TIS提供)
ストレージが共用型のサービスとは違い、HOSTED PRIVATE Serviceではストレージ環境も完全な専有型となっているため、データの所在が明確になるなど企業のセキュリティポリシーに適合した利用できるという。
社内システムの場合、月額費用が毎月変動する従量課金型では「予算が立てづらい」「予算超過が心配」という懸念が生じがちになる。新サービスは月額費用が固定のため、そうした心配なく安心して利用できるとメリットを説明している。税別月額料金は、サーバが3台利用できる「スタンダードSS」で123万円から。一般的なパブリックのIaaSよりも「2~3割は安い」と同社は強調している。
HOSTED PRIVATE Serviceのメニュー(TIS提供)
HOSTED PRIVATE Serviceのオプション(TIS提供)
HOSTED PRIVATE Serviceは、リソースプールの中から自由にリソースを割り当てられ、現行のIPアドレスからの変更が不要、かつVMwareがサポートするOSは全て利用できる。そのため、リソース上限の心配、現行のIPアドレス体系からの変更、利用OSやバージョンの制限など移行に関する課題もなく、既存の大規模システムから容易に移行できるという。
新サービスには、リソース容量、ストレージのタイプや容量など用途にあわせた8つのメニューがあり、サーバやストレージの追加や監視基盤の追加をオプションとして選択できる。コンピューティングリソースとの組み合わせオプションとして、ミドルウェア、ネットワーク、移行支援のプロフェッションナルサービス、運用サービスの多彩なオプションメニューも用意されている。
TISが提供するプライベートクラウドサービス