Googleと新興企業Mesosphereが協力し、「Google Cloud Platform」上の新たなウェブアプリから「Apache Mesos」クラスタを簡単に作成できるようにした。
Mesophereによると、このウェブアプリを利用すればMesosクラスタの配備にかかる時間を数分単位にまで短縮できるという。Mesosphereのソフトウェアは、オープンソースのクラスタマネージャであるApache Mesosがベースとなっており、TwitterやAirbnb、HubSpotといった企業で利用されている。
またGoogleとMesosphereは、Googleが開発しているオープンソースのコンテナ管理フレームワーク「Kubernetes」をMesosに組み込み、「Docker」ワークロードのデプロイメント機能を強化するとも発表した。
Mesosphereの共同創業者であり、最高経営責任者(CEO)でもあるFlorian Leibert氏はブログへの投稿で「われわれはGoogleと協力し、MesosphereとKubernetes、Google Cloud Platform(の技術)を組み合わせることで、われわれの顧客がアプリケーションやコンテナの大規模な稼働をさらに容易に行えるようにする」と述べている。
Mesosphereによると同社の技術は、すべてのアプリケーションが利用できる単一の柔軟なリソースのプールを作成することで、データセンターを、その仮想化有無にかかわらず、あたかも1つの巨大なマシンであるかのように管理できるようにするものだという。
Leibert氏は「われわれの新たなウェブアプリを利用すれば、開発者は文字通りほんの数クリックで、標準的な、あるいはカスタマイズされた設定によるMesosphereクラスタをGoogle Cloud Platform上で立ち上げられるようになる」と述べている。
「このアプリは、Mesosのカーネルや、『Apache ZooKeeper』(分散システム管理ソフトウェア)、『Marathon』(init.dに相当する起動サービス)だけでなく、『OpenVPN』といったものも含む、Mesosphereクラスタを立ち上げるために必要となるありとあらゆるものを自動的にインストール、設定するため、ユーザーはクラスタにログインすることもできるようになる」(Leibert氏)
Leibert氏によると、Mesosphereは高い可用性を有しており、同一クラスタ上の多様なワークロードのスケジューリング機能(Marathonや「Chronos」「Hadoop」「Spark」など)をサポートしているという。
Leibert氏によると、同アプリの機能は近々、クリック1つで配備できる機能を通じてGoogle Cloud Platformのダッシュボードに組み込まれる予定だという。
このアプリケーションを利用しても、Google Cloud Platformアカウント上で、設定インスタンスを稼働させるためのコスト以外の料金は発生しない。
Leibert氏はTwitterでリードエンジニアを務めた経験があり、同氏はその折りに、今ではTwitterの新規サービスすべてを稼働させるために用いられているMesosを導入した。同氏はTwitterを辞めた後、Airbnbにおいて、Mesos上にアナリティクススタックを構築した。また同氏は、Apache MesosのChronosフレームワークの主な開発者でもある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。