ヘルスケアの未来を変える10のテクノロジ - (page 2)

Lyndsey Gilpin (TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2014-10-01 06:00

6.デジタル治療

 デジタル治療は、在宅治療が必要な患者や、病院に行くのが経済的に困難、あるいは病院にたどり着く手段がない患者にとって重要だと言える。「Wellframe」は、モバイル技術と人工知能を組み合わせて、患者が病院や診療所から帰宅した後のケアを提供するプラットフォームだ。このプラットフォームは「患者のためのGPSナビ」だと説明されている。患者に向けた毎日のやることリストや、食事療法や運動の記録システムが用意されており、高度なアルゴリズムで、患者やヘルスケアプロバイダからの情報に基づき、その内容を適応させるようになっている。同社は心臓血管疾患、肺疾患、メンタルヘルスの患者に対して試験を行っている。

7.コンシェルジェ医療サービス

 自己費用で必要に応じたヘルスケアサービスを簡単に受けられるようにする取り組みを、新興企業が進めている。たとえばGoodRXは、さまざまな薬局の薬の価格を比較して、薬に掛かる費用を最大80%節約することを可能にする。One Medical Groupは、医者によって作られた、よりよい往診を受けられるようにするシステムだ。サービスが提供されている都市では、患者のニーズに基づいて検索を行うことで、当日予約や、電子メールによる連絡、オンラインでのスケジュール決定を行ったり、専門性の高い主治医を見つけたりすることができる。

8.ネットワークとコーチング

 モバイルテクノロジを使えば、個人に合わせた食事療法や健康維持の計画をより簡単に立てることができる。「ThriveOn」は、個人に合わせたメンタルヘルスのコーチング計画プログラムで、睡眠状態、気分、ストレス、心配事、身体イメージの評価によって計画を提供する。また「Retrofit」は、減量と体重管理のためのコーチングと専門家のアドバイスを提供する。

9.自己保険

 米国では医療保険改革が始まり、より多くの消費者が、自分のデータと健康の未来を管理する必要が出てきた。いくつかの新興企業が、これを保険、利益、ソリューションなどを提供するチャンスと捉えている。「Jiff」などの、従業員の行動を企業の利益に結びつける健康ソリューションプラットフォームが、より一般的になってきている。

10.ハッカソン

 特にヘルスケア業界では、ハッカソンは現実世界の問題を解決するためのツールとして一般的になってきている。ヘルスケアの分野は、通常ゆっくり変化していくものだが、ソフトウェア開発、ハードウェアの発明、クラウドシステム、アプリ、ウェアラブルデバイスなどによって活性化されており、それらのアイデアの多くは、ハッカソンで生まれている。マサチューセッツ工科大学(MIT)は今年450人が参加するハッカソンを開催し、工学、ジャーナリズム、医学、ITなどのさまざまな専門を持つ人々が集まり、グローバルな健康、糖尿病、病院のITに関する問題に取り組んだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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