オーランド発--Gartnerの調査によると、各社の最高情報責任者(CIO)はデジタル変革プロジェクトに投資する必要性を認識しているが、2015年のIT予算は2014年比で約1%増になる見通しだという。
2800人のCIOを対象としたGartnerの2014年の調査では、CIOの権限で使える金額はIT支出全体の79%で、前年から微増になる見込みであることが分かった。つまり、デジタル革新の費用は、IT予算以外の資金でまかなわれることになる。
この調査結果は、IT予算がCIOを飛び越えてLine of Business(LOB)リーダーに割り当てられている現状を強調している。
Gartnerの調査結果は、Tech Pro Researchが先ごろ実施した調査の結果とも合致する。Tech Pro Researchの調査では、予算増加が安定的ではあるが控えめであることや、IT部門以外の幹部に予算が移っていることが明らかになった。
CIOは予算か投資かという難題に直面しており、無難で測定が容易なプロジェクトから、コストよりも売り上げ創出に重きを置くプロジェクトへと自らのスタイルを変える必要があることを認識し始めている。Gartnerの調査では、主に以下のことが明らかになった。
- 75%のCIOは、これからの3年間、自分のリーダーシップスタイルを状況に合わせて変える必要があると述べた。
- 89%のCIOは、事業のデジタル化にはより大きなリスクが伴うと述べた。
- 69%のCIOは、リスク管理がデジタル化に追いついていないと述べた。
- 41%のCIOは最高経営責任者(CEO)の直属である。この割合は、Gartnerが調査を開始して以来、特に高い水準だ。
- CIOはIT組織の運営に2011年より5%多くの時間を費やしている。ここから得るべき教訓は、CIOはもっと多くの仕事を部下に任せて、より大局的な視点の仕事に注力すべきである、ということだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。