独SAPがMicrosoftの幹部Quentin Clark氏を最高技術責任者(CTO)として迎え入れる。この人事は、クラウドやビッグデータの分野で今後、より幅広い取り組みが行われる可能性を示唆している。
SAPの現地時間11月6日付けの発表によると、Clark氏は「SAPで将来の技術に関する方向性やビジョンを推し進め、技術リーダーとしてのブランドを築く」ことが期待されているという。プロダクトやイノベーションを担当する取締役のBernd Leukert氏に直属する。
Quentin Clark氏
プレスリリースには、戦略面での任務にあたること以外、Clark氏の役割について詳細は記されていないが、ビッグデータとクラウドに明るい人を狙った採用であることは明らかだ。
SAPはSuccessFactorsやAribaの買収を通じて、HANAやクラウドによるアナリティクスに力を入れてきた。Clark氏の採用は、SAPがより大きな絵を描いていることを言外に示している。
Clark氏は2006年6月から2014年6月まで「SQL Server」、「Power BI」、「Power BI for Office」、「Azure」におけるデータアナリティクス、「Hadoop」ディストリビューションの設計や提供を指揮してきた。得意分野はクラウドでのビジネスインテリジェンス、インテグレーション、データベース。SAPのアナリティクス製品に影響しそうなものとしては、「Azure Data Factory」「Azure Machine Learning」「HDInsight」の3つのクラウド製品を手がけている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。