テクノロジ業界は、何十年にもわたる市場支配の悪影響を受けてきた。
最初はMicrosoftの独占だった。1999年、新しいPCの出荷台数が初めて1億台の大台を突破し(そのほとんどは「Windows」を搭載していた)、その後も10年間にわたって2桁%の成長を続けた。業界アナリストらは、2013年の販売台数がわずか3億台だったことに失望した。
次はAppleが、ある市場を独占した。同社は「iPod」を2001年の発売以降、4億台以上販売した。2007年に発売された「iPhone」はiPodの記録を上回り、これまでに5億台以上の販売台数を記録している(「iPad」も現在までに数億台の販売台数を記録しているが、勢いは弱まっている)。
その次に出荷台数で首位に立ったのは「Android」だった。2014年、世界中の携帯端末メーカーが出荷するAndroidベースのスマートフォンの台数は、計10億台を突破する見通しだ。
これだけ大きな数字を見せられると、販売台数が9桁に達しない製品カテゴリは、軽視したい誘惑に駆られる。
とはいえ、販売台数がわずか数百万台、あるいはそれ以下でも、何とか存続している製品や企業はたくさんある。
比較しやすいように、筆者は著名ブランドの最近の四半期販売台数または出荷台数をグラフにしてみた。
1四半期に何らかの端末を1000万台以上出荷および販売できるのは、エリートグループだ。実は、サムスンのスマートフォン出荷台数は、PC業界の総出荷台数を上回っている。Appleは台数では大きく劣るが、利益の大半を確保している。
サムスンの業績に関して筆者が興味深いと思ったのは、単一のモデル(「GALAXY S5」)が2四半期連続で1000万台以上の販売台数を記録したことだ。これは、AppleのiPadの全モデルの販売台数にほぼ匹敵する。
Microsoftは米国時間10月23日の決算発表で、第3四半期に930万台の「Lumia」スマートフォンを出荷したことを明かした。そのペースで行けば、第4四半期には、ほぼ間違いなく1000万台の大台を突破するだろう。ほかの業界だと、それは非常に大きなマイルストーンとなる。しかし、スマートフォンの世界では、完全な期待外れである。たとえスマートフォン分野の粗利益が18.4%という健全な数字であるとしても、だ。