アルパインマーケティングは、同社が運営するカーナビインフォメーションセンターでメールによる問い合わせと電話による問い合わせのそれぞれに対応するクラウドサービスを連携させ、対応を自動で紐付けるシステムを構築、6月から運用している。SCSKが11月25日に発表した。
カーナビインフォメーションセンターでは、アルパインのカーナビなどを購入する顧客に対し、必要となる技術的な情報をテクニカルサポートとして提供している。最近では、発売にあわせて購入を検討する顧客からの問い合わせが増加しており、対応が追いつかなくなってきていたという。
カーナビの問い合わせ対応では、開発情報や車種ごとの設置方法など専門的な情報を多く扱うため、センター要員の教育には通常1カ月を要していたという。顧客に対する早期、迅速な情報提供のため、顧客接点であるウェブサイトの情報掲載方法の改善として“わかりにくいを解消”することと、増加する問い合わせへの応答率向上を目指していた。
今回のシステムは、こうした課題を解消すべく、カスタマーサービス業務を支援するSaaS「Oracle Service Cloud」と、SCSKのSaaS型IP-PBX「PrimeTiaas」を連携して構築された。PrimeTiaasが保持する問い合わせ種別情報をService Cloudの管理コンソールに連携することで、問い合わせ内容に対応できる要員を明確化し、スキルに応じた割り当てを最適化し、教育期間を1カ月から1週間に短縮できたという。PrimeTiaasでコールセンターの稼働状態を可視化、共有し、ウェブサイトで混雑状況を公開している。
ウェブサイトに表示される混雑状況をみて電話をかけることができる(SCSK提供)
アルパインマーケティングでは、今回のシステムでインフォメーションセンター全体でシステム活用が進み、これまで求められていたカーナビ購入者への迅速かつタイムリーな情報提供と、インフォメーションセンターの顧客対応力向上に貢献したと説明。SaaSを組み合わせたことでセンター運営にかかるコストを平準化、繁忙期と閑散期への柔軟な対応を実現していくとしている。