「Fedora 21」が米国時間12月11日にリリースされた。エンタープライズ向けLinuxの今後の方向性が知りたければ、ぜひ試してみるべきディストリビューションだ。
Red HatはLinuxとオープンソースソフトウェア開発の最先端を、Fedoraで模索している。Fedoraの方向性を万人が好んでいるわけではないが(たとえば、Fedoraのinitシステムであるsystemdを批判する人は多い)、これがLinuxをリードするディストリビューションの1つであることは確かだ。Fedoraに取り込まれなかったライブラリやプログラムは、Linuxの世界では主流になれない可能性が高い。
この最新バージョンのFedoraは、例によって少しリリースが遅れたが、問題なく動作している。
Fedora 21のデフォルトデスクトップである「GNOME 3」。
今バージョンからは、特定の利用ケースに合わせて作られた「Cloud」、「Server」、「Workstation」の3つのエディションが用意される。これらにはすべて、Linux 3.18.0カーネル、RPM、yum、systemd、Anacondaインストーラーなど共通の基本的なパッケージが含まれている。
各エディションの特徴は次の通りだ。
Fedora 21 Cloud
Fedora 21 Cloudでは、OpenStackや、Amazon Web Servicesで利用するAmazon Machine Images(AMI)のようなプライベートクラウド環境で利用するためのイメージが提供される。Fedoraコンテナの作成を可能にするベースイメージもある。
Fedora 21 Server
Fedora 21 Serverはさまざまのアプリケーションスタックを実行するための共通プラットフォームを提供するもので、ウェブサーバ、ファイルサーバ、データベースサーバなどで利用するために作られており、プラットフォーム・アズ・ア・サービス(PaaS)の基盤としても利用できる。
Fedora 21 Workstation
Fedora 21 Workstationは、一般的なデスクトップユーザーや、ソフトウェア開発者が快適に利用できるように設計されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。