深刻な煙害のHAZE
マレーシアやシンガポールで発生している煙害であるHAZEについても、世界で初めて効果があることが実証された。
マレーシアの大気汚染は、都市部を中心とした自動車やオートバイの排気ガス、産業活動による大気汚染に加えて、最近では最も深刻なものとして、気候条件や近隣国の森林火災を原因としたHAZEが問題視されている。
マレーシアのプトラ大学によると、HAZEを採取した結果、確認された最小粒子は0.0633μmとなり、吸い込むと肺まで到達する大きさだったという。有機化学物質の含有量が多く、トルエンやペンタノンなど、石油や航空燃料、ディーゼル燃料に含まれている劇物指定のものが含まれていることもわかった。
マレーシア向けモデルに搭載されるHAZEモード
シャープでは、マレーシア向けの空気清浄機に「HAZEモード」を搭載しており、それらの機種で22~38分間、HAZEの最小粒径となる0.0633μmの粒子を99%除去できることを確認したという。プラズマクラスター素子による実験で、HAZEの含有主成分であるトルエンは24時間で91%、48時間で98%を除去。ペンタノンは24時間で44%、48時間で70%の除去率になったという。
HAZEモードは、除電、独自気流、フイルター集塵という3ステップダストコレクション方式を採用。最初の10分間に最大風量で除電し、続いて、50分間の強め運転で素早い吸塵を実現。その後20分ごとにHAZEを集塵するために20分ごとに通常運転と強運転を繰り返しという風量調整との組み合わせで集塵効率を高めることができるものだ。
シャープは、マレーシアでHAZEモードを搭載した製品の販売強化に乗り出す考えであり、マレーシア国内での健康的な環境創出に寄与したいとしている。