西アフリカレポート

ビジネスチャンスを導くセネガルと日本の共通点

山田一雅

2015-03-07 07:00

 皆さまこんにちは。西アフリカのセネガル共和国在住、山田一雅です。連載第2回目は、日本との共通点の多いセネガルへの理解を深めるために欠かせない「テランガ」の精神と「平和さ」について記します。

「テランガ」の精神とは?

 セネガルでは、困った時は当然のように助け合うという「テランガ」の精神が根付いています(日本の「おもてなし」「お互い様」の精神に似ています)。連載第1回で記したバスの話はその典型といえます。セネガルの人達は、自分の国をフランス語で「Le Pays de la Teranga(テランガの国)」と呼び、それをとても誇りに思っています。


 私が生活していて、セネガルの一番良い所だと感じるのは、このテランガの精神です。余談ですが、バスでは乗車料金回収係にお金を払うための「お金リレー」が行われています。人々が互いに信頼し合っているセネガルだからこそできることです。

 重要なのは、この精神はセネガル人同士だけでなく、外国人に対しても同様に考えるということです。つまり、観光客はもちろんですが、ビジネスのために現地で生活、滞在、渡航する外国人(=日本人)にとって非常にありがたい文化であると言えます。

 加えて、セネガルでは青年海外協力隊で知られるJICA(フランス語読みで「ジカ」と発音します)の認知度と活動に対する評価が高く、セネガル人は日本人に良い印象を抱いてくれているようです。1月16日の在セネガル日本国大使 北原氏のスピーチによると、現在セネガルは青年海外協力隊員数が世界最多の国であるとのことです。また、今年はセネガルへの協力隊派遣35周年です。

私自身のテランガ体験談

私の友人が日本からセネガルへ到着後にSさん宅に来た時の様子です。左から順にSさんの奥さん、友人、Sさんのお子さん、Sさん

 私自身の例を挙げますと、セネガルにきた当初、私は住居が見つからずに困っていました。そんな中偶然入ったインターネットカフェで出会ったセネガル人のSさんに相談をしたところ、なんとその翌日から数カ月間、Sさん家族と一緒に生活をさせていただきました。

 ホームステイ初日は「昨日知り合った人の家にいきなり行って本当に大丈夫なのだろうか?」と少し不安に思いましたが、Sさん家族はそんな私の不安を一瞬で消し去ってくれました。私をまるで昔から一緒に生活している家族の一員のようにとても暖かく迎え入れてくださったのです。

 Sさん家族と皆で過ごす日々は、異文化に触れた驚きや発見の連続でとても刺激的で、「この素晴らしい経験を色々な方に伝えたい」という思いから、私はホームステイ先の紹介を始めることにしました。

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