「Windows 10」へのアップグレード--既存の「Windows 7」PCでも大丈夫?

Greg Shultz  (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2015-03-16 06:45

 「Windows Vista」の失敗を経験した後、「Windows 7」がVistaよりはるかに優れていることが明らかになるやいなや、7にアップグレードした長年の「Windows」ユーザーは大勢いるが、あなたもその1人だろうか。それから、「Windows 8」がやがて登場することを知ると、実験的なOSには二度と関わらないと誓って、Windows 7を最後まで使い続ける決心をしたのではないだろうか。もしそうなら、おそらくあなたはその決断を下してよかったと思っているだろう。Windows 7はそうしたユーザーの目的を果たし、ユーザーは生産性を維持することができた。その一方で、Windows 8にアップグレードしたユーザーは「Metro」ユーザーインターフェース(UI)、そしてタッチ操作を想定した同UIがデスクトップPCに実装されていることに苦労した。

 この数年間、筆者は上述したような心情を訴える大勢のWindows 7ユーザーから電子メールを受け取っている。

 Windows 10の発売が近づき、Microsoftが(「Windows 8.x」ユーザーに加えて)Windows 7ユーザーにも新OSを無料アップグレードとして提供すると発表した今、筆者は同じユーザーの多くから再び電子メールを受け取っている。こうした人々は米国時間2014年9月30日からWindows 10に関する情報を読んでおり、興味を抱いている。そして今、人々が知りたがっているのは、既存のWindows 7搭載PCでWindows 10を実行できるのだろうか、ということだ。既存PCはハードウェア要件を満たすのだろうか。幸い、その答えはイエスのようだ。以下で詳細を説明する。

システム要件

 第一に、Windows 7ユーザーは既存ハードウェアでWindows 10にアップグレードできる、ということが事実に反するなら、Microsoftはそんな主張をしないだろう。もしアップグレードが不可能だと分かったら、どんな反発が起きるか想像してみてほしい。さらに、Windows 10はデスクトップPCやノートPCからスマートフォンやタブレットまで、多種多様なプラットフォーム上で動作するように設計されている。2009年(Windows 7がリリースされた年)に発売されたWindows 7搭載PCは、少なくとも今日のスマートフォンやタブレットと同等の性能を備えているはずだ。

 Windows 7がリリースされたとき、Microsoftが明示した最低システム要件は以下の通りだ。

  • 1GHz以上の32ビット(x86)または64ビット(x64)プロセッサ
  • 1GバイトのRAM(32ビット)または2GバイトのRAM(64ビット)
  • 16Gバイト(32ビット)または20Gバイト(64ビット)の空き容量のあるハードディスク領域
  • 「Windows Display Driver Model(WDDM)1.0」以上のドライバを搭載する「DirectX 9」グラフィックスデバイス

 もちろん、当時発売されたPCの多くは、これらの要件より強力なスペックを備えていた。したがって、読者の皆さんのWindows 7システムは要件に相当する、あるいはそれより強力なハードウェアを搭載している可能性が高い。

 さて、Microsoftの「Windows Insider」サイトの「インストールの前に」のページを見ると、Windows 10の最低システム要件は以下の通りだ。

  • プロセッサ:1GHz以上
  • RAM:1Gバイト(32ビット)または2Gバイト(64ビット)
  • ハードディスクの空き容量:16Gバイト
  • グラフィックスカード:WDDMドライバを搭載するMicrosoft DirectX 9グラフィックスデバイス

 ご覧の通り、両OSのシステム要件は全く同じだ。

 それを考えると、Windows 7ユーザーは実際に既存のハードウェアでWindows 7からWindows 10に簡単かつ無料でアップグレードできそうだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  2. セキュリティ

    サイバー攻撃の“大規模感染”、調査でみえた2024年の脅威動向と課題解決策

  3. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

  4. セキュリティ

    IoTデバイスや重要インフラを標的としたサイバー攻撃が増加、2023年下半期グローバル脅威レポート

  5. セキュリティ

    急増する工場システムへのサイバー攻撃、現場の課題を解消し実効性あるOTセキュリティを実現するには

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]