アビームコンサルティングは3月13日、さまざまな業種や業務向け機能をスモールスタートで利用できるSaaS「ABeam Cloud」の提供を同日から開始すると発表した。
ABeam Cloudは、アビームの業種や業務向けノウハウをソフトウェア化し、Amazon Web ServicesやMicrosoft Azure、IIJ GIOなどの基盤上で利用できるもの。保守や運用もサービスに含んでいる。
ソフトウェアを利用する際に複数ベンダーとかかわる企業が多い中、アビームは、ソフトウェアライセンスやクラウド基盤の導入を含めて一括して請け負うサービスを提供する。
企業のIT担当者は、業務の煩雑化を避けられる。また、月額従量型の課金形態でITの保守、運用費もサービスに含まれており、経営基盤全体をサービスとして集中的に管理できることから、自社で専門のIT要員を抱えなくても済むケースも出てくるという。
ABeam Cloudで提供する主なサービスは以下の通り。
・ABeam Cloud Trading Solution(新サービス)
三井情報が提供する「MKI Trade Suite」をベースに、アビームの商社、卸、メーカー向けのノウハウを盛り込んだ。
・アビーム不動産管理ソリューション(既存サービス)
SAPジャパンの統合基幹業務システム「SAP ERP」をベースに、アビームが不動産業界向けに開発したソフトウェア。低コスト、短期間で不動産管理業務の土台を構築できる。
・WFM(Workforce Management)クラウドサービス(新サービス)
倉庫の運営を効率化するための人員管理、コスト管理を支援。運営管理者の計画、管理業務の負荷低減と高度化、モバイルデバイスを活用した作業支援による生産性向上、従業員別生産性やコストの可視化を図れる。
・顧客・料金管理ソリューション(新サービス)
パートナーであるBearingPointの100%子会社、オーストリアのInfonovaが開発したマルチテナント型の顧客、料金管理ソフトウェアを日本語化。卸売や複合型ビジネスにも対応しており、機器連動もできるCRMシステムとして、IT、通信、通信ユーティリティ、流通、保険などのサービス業や製造業などのサービス事業基盤として利用できる。
・需給クラウドサービス(既存サービス)
需給改革支援の知見に基づき開発した「需給テンプレート」をSaaSで提供する。在庫/廃棄ロスの削減や需給業務の標準化、省力化を支援する。
・CMSクラウドサービス(既存サービス)
グループ資金の一元管理による財務体質の改善や資金管理業務の標準化を支援する。
・間接費管理(既存サービス)
コンカーとの協業によるクラウドサービス。間接費の最適化を支援する「ABeam Innovative Cost Optimization Solutions」に、コンカーのクラウドサービスを加えた間接費マネジメントシステム。
今後もABeam Cloudにおける提供サービスを拡充する。初年度で20社への導入を目標としている。