IoTで新規顧客にアプローチする
PTCジャパン代表取締役社長の桑原宏昭氏は、日本市場での戦略を語った。日本はワールドワイドの中でも堅調なライセンス売り上げを維持しており、最も好調なのはPLM製品である「Windchill」であり、「成長率は倍増」(桑原氏)だという。
成功の要因として桑原氏は、「大規模企業だけでなく中堅企業からも問い合わせが多い。実際、2015年の日本におけるPLMの新規ライセンス売り上げは、CADの新規ライセンスの売り上げを超えると予測している」と分析する。
PTCジャパン 代表取締役社長 桑原宏昭氏
営業担当者1人あたりの売上高が年率平均13%増加したことも成功要因の一つだ。これについて同氏は「製品提供のアプローチから課題解決のアプローチへとシフトさせた。営業担当部門がそれぞれの分野について専門性を高め、グローバルでの事例を提示できるようになったことも大きい」と語る。
日本でのIoT戦略については「(日本では)IoTは始まったばかりだが、PLMが導入されていれば、IoT導入は容易だと考えている。PLMがあれば、製造情報はデータベースに格納される。これらの情報をIoTと連携させることで、新たな価値を提供できる」と説明する。顧客に対するアプローチも、従来のCADを中心としたアプローチのほか、今まで同社の顧客ではなかった製造業や非製造業に向け、「IoTからアプローチし、他のソリューションにも拡大していく」(同氏)としている。
近い将来、同社のパッケージソフトウェアをクラウドベースで提供することも計画しているという。同氏は社長直下の「自動車ビジネス統括」を作り、特定の自動車メーカーをサポートしていくことも明らかにした。
IoTをトリガーに新規アカウントにアプローチしていく