Oracleが米国時間4月30日に開催したメディア向けイベントで、共同で最高経営者(CEO)を務めるSafra Catz氏がOracleの成長やクラウドについて語った。憶測のあるSalesforceの売却についてもコメントした。
Oracleに入社して17年目を迎えたCatz氏は、データベース分野でトップに上り詰めたことやハードウェア事業などの戦略の変化に触れながら、クラウド事業について語った。Oracleはクラウド事業を今年度の最優先事項としている。
Oracleは現在世界第2位のSaaSベンダーであり、会長兼最高技術責任者(CTO)のLarry Ellison氏は、年内に最大のライバルであるSalesforce.comを追い越すだろうと予言している。
Catz氏はOracleのかつての競合を振り返り、Sybaseがライバルだった時代に言及。その戦いの後にはMicrosoftやIBMといった「もっと恐ろしい競合」に出くわしたと回想した。そして主戦場がクラウドに移り、「(クラウドへの移行が進んでいるが)SAPはこれらの顧客になにも提供するものがない」と述べた。Catz氏は続けて、Workday、ServiceNow、Salesforceなどを自社の競合に挙げながらも、これらのベンダーはどこも完全ではないとした。
それでもOracleはかつてよりSalesforceと提携関係にある。Bloombergが先にSalesforceの売却の可能性を報じたが、同社の買収を検討している1社としてOracleの名が挙がっている。
Catz氏はこれらの噂を即座に交わし、「この手の話にはコメントしない」と述べた。
もし別のベンダーがSalesforceを買収したらという仮説に対しては、そのような業界の「分断」は興味深いことになるだろうとした。
「正直なところ、他社が(Salesforceを)買収したらわれわれにとっては好都合だ」(Catz氏)
提供:Safra Catz氏
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。